第109回 助産師国家試験(午後)基礎助産学

6

胎児の免疫グロブリンについて正しいのはどれか。

  1. 1IgMの胎盤通過は単純拡散による。
  2. 2母体から胎児へのIgG移行には能動輸送が働く。✓ 正解
  3. 3胎児血液中にみられる主な免疫グロブリンはIgAである。
  4. 4母体から胎児へのIgGの移行は胎生8週から開始される。

正解

2

解説

胎児・新生児の免疫グロブリンに関する知識を問う問題である。IgGは胎盤を能動輸送(Fc受容体を介したトランスサイトーシス)によって母体から胎児へ移行する唯一の免疫グロブリンであり、これにより新生児は出生後しばらく母体由来の受動免疫を得る。したがって正答は2である。IgGの移行は妊娠中期以降、特に妊娠28週以降の妊娠後期に急増する。


選択肢の解説

1誤り。IgMは分子量が大きく胎盤を通過しない。胎児血中にIgMが存在する場合は胎児自身が産生したものであり、子宮内感染の指標となる。
2正しい。母体から胎児へのIgG移行はFc受容体を介した能動輸送(トランスサイトーシス)による。
3誤り。胎児血中にみられる主な免疫グロブリンは、胎盤を通過するIgGである。IgAは胎盤を通過しない。
4誤り。母体IgGの胎児への移行は妊娠中期以降に本格化し、特に妊娠28週以降に急増する。胎生8週から開始されるわけではない。

用語

免疫グロブリン
病原体などの抗原に対して産生される蛋白で、抗体としての機能を持つ。母体由来のIgGは胎盤を通じてFc受容体を介したトランスサイトーシスにより胎児へ移行し、新生児に受動免疫をもたらす重要な防御機構である。
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