第109回 助産師国家試験(午後)2つ選べ基礎助産学

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マーサー, R. T.の母親役割移行過程理論の説明で正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 1子どもの特性は母親役割獲得に影響を及ぼす。✓ 正解
  2. 2母親は産後4か月までに母親役割を獲得する。
  3. 3母親役割獲得のプロセスには3つの段階がある。
  4. 4ハイリスク妊娠の女性と家族には適応できない理論である。
  5. 5妊娠中の母親役割に対する心理・社会的準備段階にあたるのは予期的段階である。✓ 正解

正解

1・5

解説

マーサー(Mercer, R. T.)の母親役割移行過程理論の説明で正しいものを2つ選ぶ問題である。正答は「子どもの特性は母親役割獲得に影響を及ぼす」と「妊娠中の母親役割に対する心理・社会的準備段階にあたるのは予期的段階である」である。マーサーは母親役割獲得の過程を予期的段階・形式的段階・非形式的段階・個人的(個別的)段階の4段階で説明し、母親自身の特性のほか子どもの特性(気質や健康状態など)も役割獲得に影響を及ぼすとした。なお後年、マーサーは「母親役割獲得」から「母親になること(becoming a mother)」へと概念を発展させている。


選択肢の解説

1正しい。マーサーの理論では、母親自身の要因に加え、子どもの気質や健康状態などの特性も母親役割獲得に影響を及ぼすとされる。
2誤り。母親役割の獲得には個人差があり、産後4か月までに一律に獲得すると規定されているわけではない。マーサーは出産後おおむね数か月から1年程度をかけて役割を獲得していく過程を示している。
3誤り。マーサーの母親役割獲得過程は予期的段階・形式的段階・非形式的段階・個人的(個別的)段階の4段階で説明されており、3段階ではない。
4誤り。マーサーの理論はハイリスク妊娠の女性や家族にも適用が検討されており、適応できない理論であるという記述は誤りである。
5正しい。妊娠中に母親役割に向けて心理・社会的に準備する段階が予期的段階であり、記述は正しい。

用語

母親役割移行過程理論
Mercer により提唱された、母親役割獲得の過程を段階的に説明する理論。予期的段階・形式的段階・非形式的段階・個人的段階の4段階があり、妊娠中の心理・社会的準備から産後の段階的な役割獲得を経て、母親になるプロセスを概説する。
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