問29
肺血栓塞栓症の確定診断に用いるのはどれか。
- 1Dダイマー✓ 正解
- 2ヘモグロビン
- 3プロトロンビン時間〈PT〉
- 4活性化部分トロンボプラスチン時間〈APTT〉
正解
1
解説
肺血栓塞栓症の診断に用いる検査を問う問題である。選択肢の中で正答は「Dダイマー」。Dダイマーは線溶でフィブリンが分解された際に増加する物質で、深部静脈血栓症や肺血栓塞栓症で上昇する。ただしDダイマーは特異度が低く、陰性であれば血栓症をほぼ除外できる感度の高いスクリーニング・除外検査であって、それ自体で確定診断するものではない(確定診断は造影CT〈肺動脈造影CT〉などの画像検査による)。本問では他がヘモグロビン(貧血の指標)、PT・APTT(凝固能のモニタリング指標)であり、血栓・塞栓に結びつく検査はDダイマーのみであるため、これが正答として選択される。
選択肢の解説
1Dダイマーはフィブリン分解産物で、肺血栓塞栓症や深部静脈血栓症で上昇する。確定診断そのものではなく除外・スクリーニング検査だが、選択肢中で塞栓症に結びつくのはこれのみである。正しい。
2ヘモグロビンは貧血の有無を評価する指標であり、肺血栓塞栓症の診断には用いない。誤り。
3プロトロンビン時間〈PT〉は外因系凝固能やワルファリンの効果をみる指標で、塞栓症の診断には用いない。誤り。
4活性化部分トロンボプラスチン時間〈APTT〉は内因系凝固能やヘパリンの効果をみる指標で、塞栓症の診断には用いない。誤り。
用語
- 肺血栓塞栓症
- 静脈系で形成された血栓が肺の血管を閉塞する疾患。深部静脈血栓症に続発することが多い。造影CTなどの画像検査が確定診断に用いられ、Dダイマーはスクリーニング・除外検査として活用される。
- 確定診断
- 患者の疾患や状態を最終的に判定すること。推定診断に対し、確実な診断的検査や画像検査により確認した診断を指す。