問21
新生児の呼吸窮迫症候群〈RDS〉のリスク因子となる母体合併症はどれか。
- 1糖尿病✓ 正解
- 2橋本病
- 3気管支喘息
- 4重症筋無力症
正解
1
解説
新生児の呼吸窮迫症候群〈RDS〉のリスク因子となる母体合併症を問う問題である。正答は糖尿病で、母体の高血糖は胎児の高インスリン血症を介して肺サーファクタント(肺表面活性物質)の産生・分泌を遅延させるため、児が成熟児であってもRDSを発症しやすくなる。RDSは肺サーファクタント不足による肺胞の虚脱が本態で、早産児に加え、糖尿病母体児では肺成熟の遅れがリスクとなる。
選択肢の解説
1正しい。母体糖尿病による高血糖は胎児の高インスリン血症を招き、インスリンが肺サーファクタントの産生・分泌を抑制して肺成熟を遅らせるため、新生児RDSのリスク因子となる。
2誤り。橋本病(慢性甲状腺炎)は甲状腺機能低下をきたす自己免疫疾患で、新生児の甲状腺機能異常に関与することはあるが、肺サーファクタント産生を直接抑制せずRDSのリスク因子ではない。
3誤り。気管支喘息は母体の呼吸器疾患で、コントロール不良時には胎児低酸素のリスクはあるが、児の肺サーファクタント産生低下を介したRDSのリスク因子ではない。
4誤り。重症筋無力症は神経筋接合部の自己免疫疾患で、抗アセチルコリン受容体抗体の経胎盤移行により一過性新生児筋無力症をきたすことはあるが、RDSのリスク因子ではない。
用語
- 呼吸窮迫症候群〈RDS〉
- 肺サーファクタント(肺表面活性物質)の不足によって肺胞が虚脱し、肺コンプライアンスが低下する疾患。早産児に加え、母体糖尿病により胎児の肺成熟が遅延する場合にもリスクが高まります。