問88
肝硬変による肝性脳症で生じるのはどれか。2つ選べ。
- 1浮腫
- 2異常行動✓ 正解
- 3くも状血管腫
- 4羽ばたき振戦✓ 正解
- 5メドゥーサの頭
正解
2・4
解説
肝性脳症は肝硬変などで肝の解毒機能が低下し、本来肝で処理されるアンモニアなどの有害物質が血中に増加して中枢神経機能が障害される病態である。症状として、判断力低下や異常行動・性格変化などの精神症状と、手関節を背屈位に保持すると不随意に手が前後に動く羽ばたき振戦(asterixis)がみられる。したがって選択肢2と4が正答である。浮腫、くも状血管腫、メドゥーサの頭は肝硬変に伴う所見ではあるが、肝性脳症そのものの症状ではない。
選択肢の解説
1浮腫は低アルブミン血症などによる肝硬変の所見だが、肝性脳症の症状ではない。
2異常行動は血中アンモニア上昇による中枢神経障害として肝性脳症で生じるため正しい。
3くも状血管腫はエストロゲン代謝低下による肝硬変の皮膚所見で、肝性脳症の症状ではない。
4羽ばたき振戦は肝性脳症に特徴的な不随意運動であり正しい。
5メドゥーサの頭は門脈圧亢進による腹壁静脈怒張の所見で、肝性脳症の症状ではない。
用語
- 肝硬変
- 肝臓の慢性的な炎症や傷害により肝組織が硬化し、肝臓の機能が段階的に低下する疾患です。アルコール多飲や肝炎ウイルス感染などが原因となり、進行すると腹水や食道静脈瘤などの合併症を引き起こします。
- 肝性脳症
- 肝硬変などで肝臓の解毒機能が低下し、アンモニアなどの有害物質が血液中に蓄積することにより中枢神経が障害される病態です。異常行動や判断力低下などの精神症状と羽ばたき振戦などが特徴的な症状として現れます。