問87
全身麻酔下で胃全摘出術を受ける患者に対する無気肺の予防法はどれか。2つ選べ。
- 1腹帯の装着
- 2抗菌薬の使用
- 3ハフィング法✓ 正解
- 4弾性ストッキングの装着
- 5インセンティブ・スパイロメトリーの使用✓ 正解
正解
3・5
解説
無気肺は気道分泌物の貯留や換気不足により肺胞が虚脱する状態で、術後は麻酔・創部痛・浅い呼吸により生じやすい。予防には喀痰の排出と肺胞の十分な拡張が重要である。ハフィング法は声門を開いたまま強制呼出して分泌物を中枢気道へ移動させ排痰を促す手技であり、インセンティブ・スパイロメトリーは患者が自発的に深い吸気を行って肺胞を拡張させる器具を用いた呼吸訓練である。いずれも無気肺の予防に有効であり、選択肢3と5が正答である。
選択肢の解説
1腹帯は創部の保護や安静を目的とするもので、無気肺の予防法ではない。
2抗菌薬は感染の治療・予防に用いるもので、無気肺そのものの予防法ではない。
3ハフィング法は分泌物を排出して気道の閉塞を防ぎ、無気肺の予防に有効であり正しい。
4弾性ストッキングは深部静脈血栓症の予防が目的であり、無気肺の予防法ではない。
5インセンティブ・スパイロメトリーは深吸気で肺胞を拡張させ無気肺を予防するため正しい。
用語
- 無気肺
- 麻酔や術後の浅い呼吸により肺胞が虚脱する状態で、気道分泌物の貯留が原因となります。術後合併症として頻度が高く、深呼吸や分泌物の排出などの予防的介入が重要です。