問44
慢性腎臓病においてリンの代謝障害によって生じる症状はどれか。
- 1骨痛✓ 正解
- 2貧血
- 3浮腫
- 4不整脈
正解
1
解説
慢性腎臓病(CKD)におけるリン代謝障害によって生じる症状を問う問題である。腎機能低下によりリンの排泄が低下して高リン血症となると、血中カルシウムが低下し、これを補うために副甲状腺ホルモン(PTH)分泌が亢進する(二次性副甲状腺機能亢進症)。PTHは骨吸収を促進し、骨からカルシウムを動員するため線維性骨炎などの骨病変が進み、骨痛や骨折を生じる(CKD-MBD:慢性腎臓病に伴う骨・ミネラル代謝異常)。したがって骨痛を示す選択肢1が正しい。
選択肢の解説
1高リン血症に伴う二次性副甲状腺機能亢進症で骨吸収が亢進し、骨病変(線維性骨炎など)による骨痛が生じる。正しい。
2CKDの貧血(腎性貧血)は主に腎臓でのエリスロポエチン産生低下によるもので、リン代謝障害が直接の原因ではない。誤り。
3浮腫はナトリウム・水分の貯留や低アルブミン血症によるもので、リン代謝障害によって生じる症状ではない。誤り。
4不整脈は高カリウム血症などの電解質異常で生じやすく、リンの代謝障害が直接の原因となる症状ではない。誤り。
用語
- 慢性腎臓病
- 腎機能が正常の60%以下に低下した状態が3ヶ月以上継続する疾患の総称。この状態ではリン排泄が低下して高リン血症となり、二次性副甲状腺機能亢進症を経て骨ミネラル代謝異常が生じる。