第113回 看護師国家試験(午後)疾病の成り立ちと回復の促進

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外傷や風邪で発熱し、解熱するまでの体温のセットポイントと実際の体温(核心温度)の変化の例を図に示す。 全身のふるえが起こるのはどれか。

外傷や風邪で発熱し解熱するまでの、体温のセットポイント(破線)と実際の体温・核心温度(実線)の変化を示した折れ線グラフ。縦軸は体温(℃、36〜40)、横軸は時間。セットポイントの上昇に遅れて実際の体温が上昇し、セットポイント降下に遅れて体温が下降する経過を表す。横軸下に区間①〜⑤が示され、①はセットポイント上昇前、②は上昇直後で体温が追いつく途中、③は高温の平坦期(中略波線)、④はセットポイント降下直後で体温が下がり始める時期、⑤は下降中を表す。選択肢は①〜⑤の記号。
  1. 1
  2. 2✓ 正解
  3. 3
  4. 4
  5. 5

正解

2

解説

図は外傷や風邪による発熱から解熱までの、体温のセットポイント(破線)と実際の核心温度(実線)の変化を示している。発熱時はまずセットポイントが上昇し(区間①の後)、実際の体温がそれより低い状態になる。このセットポイントと体温の差を埋めるため、体は熱産生を高めようとして骨格筋を不随意に収縮させる「悪寒戦慄(シバリング)」、すなわち全身のふるえを起こす。これはセットポイントが上昇した直後で体温が追いついていく区間②に相当する。したがって全身のふるえが起こるのは②であり、正答は2である。なお高温の平坦期③では体温がセットポイントに達して安定し、セットポイントが下がる④・⑤の時期には発汗による熱放散がみられる。


選択肢の解説

1①はセットポイントが上昇する前の時期で、セットポイントと体温が一致しており、ふるえは起こらない。
2②はセットポイント上昇直後で体温が追いついていく時期であり、熱産生を高めるための全身のふるえ(悪寒戦慄)が起こるため、正しい。
3③は体温がセットポイントに達した高温の平坦期で、両者が一致しているためふるえは起こらない。
4④はセットポイントが下降した直後で体温がそれより高くなり、熱放散(発汗)が起こる時期であり、ふるえではない。
5⑤は体温が下降していく解熱の時期で、発汗による熱放散がみられ、ふるえは起こらない。

用語

セットポイント
体温調節の中枢である視床下部が目標とする体温の設定値。発熱時はサイトカインなどの作用で上昇し、実際の体温がこの設定値より低い状態になることでふるえ(シバリング)が誘発される。解熱時はセットポイントが低下し、発汗による熱放散が起こります。
核心温度
身体の深部の温度を指し、食道や直腸、鼓膜などで測定される。皮膚温度ではなく内臓周囲の温度であり、発熱や体温調節の評価において重要です。セットポイントとの乖離が生じることで、ふるえや発汗などの体温調節反応が引き起こされます。
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