問64
A君歳、男児!は腹痛のため来院し、ネフローゼ症候群と診断され入院した。ステロイド治療が開始され、本日が日目である。尿量の増加がみられ浮腫が軽減し、血圧は128/80 mmHg、尿蛋白袷であった。A君に説明する必要があるのはどれか。
- 1手指衛生✓ 正解
- 2床上安静
- 3水分摂取の制限
- 4蛋白質の摂取の制限
正解
1
解説
小児ネフローゼ症候群のステロイド治療経過における看護の優先事項を問う問題である。本児は治療開始により尿量増加・浮腫軽減がみられ、尿蛋白も陰性化して寛解に向かっている。一方でステロイドには免疫抑制作用があり易感染状態となるため、感染予防として手指衛生の指導が必要である。浮腫が軽減し蛋白尿も改善している時期であり、厳格な安静・水分制限・蛋白制限は不要となる。したがって説明する必要があるのは選択肢1である。
選択肢の解説
1正しい。ステロイド治療中は免疫抑制により易感染状態となるため、手指衛生など感染予防の指導が重要である。
2高度の浮腫がある時期は安静を要するが、本児は浮腫が軽減し寛解に向かっているため、厳格な床上安静の必要性は低い。
3高度浮腫・乏尿時には水分制限を行うが、本児は尿量が増加し浮腫が軽減しているため水分制限は不要である。
4現在の小児ネフローゼでは過度な蛋白制限は推奨されず、尿蛋白も改善している本児では蛋白質摂取の制限は必要ない。
用語
- ネフローゼ症候群
- 腎糸球体の透過性が亢進して大量の蛋白尿が出現し、低蛋白血症、浮腫、脂質異常症などを伴う症候群。小児例ではステロイド治療が第一選択であり、感染予防が重要です。
- 浮腫
- 間質液が過剰に貯留した状態。ネフローゼ症候群では低蛋白血症による膠質浸透圧低下が原因となり、治療により蛋白の喪失が改善されると軽減します。