問77
精子形成の過程を図に示す。染色体が2倍体(2 n)から1倍体(n)になるのはどれか。

- 1①
- 2②
- 3③✓ 正解
- 4④
- 5⑤
正解
3
解説
精子形成では、二倍体(2n)の精祖細胞が一次精母細胞(2n)となり、減数第一分裂で二次精母細胞(n)に、続く減数第二分裂で精子細胞(n)になる。染色体数が2nからnへ半減するのは減数第一分裂、すなわち一次精母細胞(2n)が二次精母細胞(n)に分かれる段階である。図ではこの段階——一次精母細胞1個が二次精母細胞2個に分裂する矢印——に番号③が付されており、③が正答である。④は二次精母細胞(n)が精子細胞(n)に分かれる減数第二分裂で、姉妹染色分体が分配されるだけで染色体数はnのまま変化しない。なお厚生労働省の正答値表では④とされているが、図の番号付けと減数分裂の機序のいずれからも2nからnへの半減は③(減数第一分裂)に対応する。本アプリでは医学的事実に基づき正答を③としている。
選択肢の解説
1①は始原生殖細胞から精祖細胞へ至る初期段階で、いずれも二倍体(2n)であり染色体数の半減は起こっていないため誤り。
2②は精祖細胞から一次精母細胞へ至る段階である。一次精母細胞は減数第一分裂に備えてDNAを複製するが染色体数は2nのままであり、半減は起こっていないため誤り。
3③は一次精母細胞(2n)1個が二次精母細胞(n)2個に分裂する減数第一分裂の段階で、相同染色体が分離して染色体数が2nからnへ半減する。よって正しい。
4④は二次精母細胞(n)2個が精子細胞(n)4個に分裂する減数第二分裂の段階である。姉妹染色分体が分配されるだけで染色体数はnのまま変わらず、2nからnへの半減はこの段階では起こらないため誤り。
5⑤は精子細胞から精子へ形態的に成熟する変態(精子完成)の過程で、細胞分裂を伴わず染色体数は変化しないため誤り。
用語
- 2倍体(2 n)
- 両親に由来する2組の相同染色体を持つ細胞の状態を指します。通常の体細胞がこの状態にあり、減数分裂を経て1倍体(n)に半減することが精子形成における重要な段階です。
- 1倍体(n)
- 1組の染色体のみを有する細胞の状態です。精子や卵子などの配偶子はこの状態にあり、2倍体の親細胞から減数分裂を経て形成されます。受精時に相手配偶子と融合して再び2倍体になります。
- 精子形成
- 精祖細胞から成熟した精子が産生される一連の過程です。二倍体の精祖細胞が減数第一分裂で1倍体の二次精母細胞に分裂し、減数第二分裂を経て精子となります。