第112回 保健師国家試験(午前)公衆衛生看護学

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特定健康診査で脂質の値が高い者の割合が増加しているA市では、5年前から脂質異常症予防事業に取り組んでおり、事業の進行管理のために評価を行った。この事業のアウトカム指標はどれか。

  1. 1事業参加者数
  2. 2血液検査の予算額
  3. 3事業対象者への周知回数
  4. 4A市医師会と行う連絡会議の回数
  5. 5特定健康診査における脂質異常の有所見率✓ 正解

正解

5

解説

事業評価における指標の種類を問う問題である。アウトカム(成果)指標とは、事業の実施によって得られる健康状態や行動の変化など最終的な成果を示す指標である。脂質異常症予防事業では、特定健康診査における脂質異常の有所見率が住民の健康状態の変化を表すアウトカム指標に該当する。なお、事業参加者数や周知回数はアウトプット(事業量)指標、予算額はストラクチャー(構造)、会議回数はプロセス(過程)に関わる指標である。正答は「特定健康診査における脂質異常の有所見率」である。


選択肢の解説

1事業参加者数は実施した事業の量を示すアウトプット指標であり、健康状態の変化を示すアウトカム指標ではない。
2血液検査の予算額は事業を行うための資源を示すストラクチャー指標であり、アウトカム指標ではない。
3対象者への周知回数は事業の実施過程・活動量を示すプロセスやアウトプット指標であり、アウトカム指標ではない。
4医師会との連絡会議の回数は事業の過程を示すプロセス指標であり、成果を示すアウトカム指標ではない。
5正しい。脂質異常の有所見率は住民の健康状態の変化(成果)を表すアウトカム指標であり、脂質異常症予防事業の成果評価に用いられる。

用語

特定健康診査
40歳以上の医療保険加入者を対象に、メタボリックシンドロームのリスク層別化を目的として実施される健康診査。血液検査で脂質、血糖、血圧などを測定し、生活習慣病の予防に活用される。
脂質異常症
血液中のコレステロールや中性脂肪が基準値から逸脱した状態。LDLコレステロールが高い、HDLコレステロールが低い、または中性脂肪が高い場合を指し、動脈硬化の危険因子となる。
アウトカム指標
事業実施による最終的な成果として、対象者の健康状態や疾患有所見率などの変化を示す指標。プロセス指標やアウトプット指標と異なり、事業の実質的な効果を測定するもの。
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