問4
Aさん(38歳、初産婦、会社員)は夫と2人暮らしで産前休業中である。「最近、隣町から引っ越してきた」と母子健康手帳を持って市の保健センターに来所した。保健師が面接したところ、Aさんは妊娠9か月で、妊婦健康診査の結果から妊娠経過は順調である。出産する予定の病院に変更はなく、出産後は1年間の育児休業を取得し、復職を希望していることがわかった。このとき、保健師がAさんに確認する内容で優先度が高いのはどれか。
- 1両親学級の受講状況
- 2勤務先までの所要時間
- 3出産後の支援者の有無✓ 正解
- 4出産する予定の病院の情報
正解
3
解説
妊娠後期で新たな地域に転入した妊婦への面接において、優先度の高い確認内容を問う問題である。Aさんは妊娠9か月で経過は順調、出産予定の病院も決まっており、当面の医療面のリスクは低い。一方で隣町から最近引っ越してきたばかりで地域とのつながりが乏しく、産後の育児を支える人的資源が不足していると孤立や産後うつのリスクが高まる。したがって出産後の育児を支える支援者の有無を確認することが最も優先度が高く、選択肢3が正答である。両親学級の受講状況や勤務先までの所要時間、すでに決まっている病院情報は、いずれも産後の支援体制の確認に比べると優先度は低い。
選択肢の解説
1両親学級の受講状況は出産・育児準備として有用な情報だが、産後の支援者の有無の確認に比べると優先度は低い。
2勤務先までの所要時間は復職に関わる情報だが、産前休業中で出産が間近な現時点で最優先する内容ではない。
3転入したばかりで地域とのつながりが乏しいAさんにとって、産後の育児を支える支援者の有無は孤立や育児不安の予防に直結するため、最も優先度が高く正しい。
4出産予定の病院は既に決まっており変更もないため、改めて確認する優先度は低い。
用語
- 母子健康手帳
- 妊娠から就学前の子どもの健康管理に関する記録を一元管理する手帳で、妊婦健康診査や乳幼児健康診査の結果、予防接種等が記載される。母親と子どもの健康状態を連続的に把握し、保健師や医師が個別指導を行うための重要な文書です。
- 妊婦健康診査
- 妊娠経過が正常であるか確認するため、医師が定期的に実施する検査。血圧測定、尿検査、超音波検査等により母体と胎児の健康状態を評価し、妊娠中の合併症や異常を早期に発見するために行われます。
- 産前休業
- 労働基準法で定められた、出産予定日前6週間以内に妊婦が請求できる休業期間。母体の健康保護と安全を確保するために設けられた制度です。