問39
状況設定 問38-40
Aさん(45歳、男性)は製造業のB社で営業職として勤務しており、妻と2人暮らしである。定期健康診断の結果は、身長175 cm、体重80 kg、BMI26.1、腹囲80 cm、血圧148/92 mmHg。HbA1c5.2%、中性脂肪90 mg/dL、LDLコレステロール136 mg/dL、HDLコレステロール45 mg/dL、血清尿酸値5.5 mg/dL。喫煙歴はなく、飲酒はビール350 mL程度を1回/週であり、先々月に産業保健師から減塩について説明を受けた。
1年後、B社は製品の販路拡大のため、営業職の社員を2年間の予定で海外に派遣することにした。Aさんは「今回、海外赴任することになりました。血圧が高くて薬を飲み始めました。そのおかげで血圧は下がっていますが、治療が継続できるか心配です」と産業保健師に相談した。相談時の血圧は126/78 mmHgであり、安定していた。産業保健師の対応で適切なのはどれか。2つ選べ。
- 1海外赴任先での服薬内容を指示する。
- 2血圧治療のセカンドオピニオンを提案する。
- 3海外赴任先の受診可能な医療機関を情報提供する。✓ 正解
- 4産業医が赴任期間の治療薬を処方すると説明する。
- 5赴任中はテレビ会議システムで相談できることを説明する。✓ 正解
正解
3・5
解説
高血圧の薬物療法を開始し血圧が126/78mmHgに安定したAさんが、2年間の海外赴任にあたり治療を継続できるか不安を訴えた場面で、産業保健師の対応として適切なものを2つ選ぶ。正答は3と5である。赴任先で治療を継続できるよう受診可能な医療機関の情報を提供すること(3が正しい)、赴任後もテレビ会議システムで相談を継続できる体制を伝えて安心につなげること(5が正しい)が適切である。服薬内容の指示や薬の処方は医師(主治医)の役割であり、保健師や産業医が行うものではない。血圧は薬で良好にコントロールされ治療方針に問題はないため、セカンドオピニオンの提案は不要である。
選択肢の解説
1誤り。服薬内容(薬剤の種類・用量)の指示は医師の役割であり、保健師が指示するものではない。
2誤り。血圧は薬物療法で良好にコントロールされており、セカンドオピニオンを提案する必要性は乏しい。
3正しい。赴任先で治療を継続できるよう、受診可能な医療機関の情報を提供することは適切である。
4誤り。産業医が赴任期間中の治療薬を処方するというのは産業医の役割ではなく、誤った説明である。
5正しい。赴任中もテレビ会議システムで相談できる体制を説明することは、継続的な支援につながり適切である。