問40
状況設定 問38-40
Aさん(45歳、男性)は製造業のB社で営業職として勤務しており、妻と2人暮らしである。定期健康診断の結果は、身長175 cm、体重80 kg、BMI26.1、腹囲80 cm、血圧148/92 mmHg。HbA1c5.2%、中性脂肪90 mg/dL、LDLコレステロール136 mg/dL、HDLコレステロール45 mg/dL、血清尿酸値5.5 mg/dL。喫煙歴はなく、飲酒はビール350 mL程度を1回/週であり、先々月に産業保健師から減塩について説明を受けた。
今回海外赴任する社員の派遣前の健康診断の結果をみると、肥満傾向の40歳代が多かった。産業保健師は、赴任中の生活習慣病のリスクを考え、海外派遣前研修を活用した健康教育を検討することにした。健康教育の内容を検討するために海外赴任する社員から収集する現在の情報で優先度が高いのはどれか。
- 1通勤手段
- 21日の食事摂取量✓ 正解
- 3週の平均勤務時間
- 4週の平均睡眠時間
正解
2
解説
肥満傾向の40歳代が多い海外赴任予定社員に対し、赴任中の生活習慣病リスクを見据えた健康教育の内容を検討するための情報収集の優先度を問う問題である。生活習慣病(とりわけ肥満)の予防では食生活の把握が基本であり、現在の食事摂取量を把握することで、赴任後の食環境の変化に備えた具体的な食事・減量の健康教育を組み立てられる。よって優先度が高いのは2の「1日の食事摂取量」である。通勤手段・勤務時間・睡眠時間も健康に関わる情報ではあるが、肥満・生活習慣病対策の健康教育内容を検討するうえでは食事摂取量の把握が最も優先される。
選択肢の解説
1誤り。通勤手段は身体活動量の一部を知る手がかりにはなるが、肥満対策の健康教育内容を検討するうえで食事摂取量より優先度は高くない。
2正しい。生活習慣病・肥満予防では食生活の把握が基本であり、現在の1日の食事摂取量を収集する優先度が最も高い。
3誤り。週の平均勤務時間は過重労働の把握には有用だが、肥満・生活習慣病の健康教育内容の検討では食事摂取量より優先度は高くない。
4誤り。週の平均睡眠時間も健康に関わる情報だが、本問の肥満・生活習慣病対策の健康教育を検討するうえで最優先とはいえない。
用語
- 産業保健師
- 企業や事業所において従業員の健康保持増進及び疾病予防を専門とする保健専門職。職場の健康診断結果の評価、健康教育、メンタルヘルスケアなど、従業員の健康管理全般を行う。本問では海外派遣前の健康教育企画を担う職種として位置付けられている。
- 生活習慣病
- 食事・運動・喫煙・飲酒等の生活習慣の乱れが原因となって引き起こされる病気。高血圧・脂質異常症・糖尿病・肥満などが含まれる。本問では海外赴任による食環境や生活環境の変化によるリスクを考慮する際の重要な予防対象となっている。