第109回 助産師国家試験(午前)助産診断・技術学

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Aさん(40歳、初妊婦)は妊娠11週0日。染色体異常を心配して夫と共に産婦人科クリニックを受診した。夫婦への説明の内容で正しいのはどれか。

  1. 1母親の血液検査で染色体異常の確定診断ができる。
  2. 2先天性疾患の約60%は染色体異常によって起こる。
  3. 3胎児の超音波検査で染色体異常の確定診断ができる。
  4. 4染色体異常の確定をするためには、夫婦の染色体検査が必要である。
  5. 5母体の年齢からのDown〈ダウン〉症候群の発生リスクは約1%である。✓ 正解

正解

5

解説

高年初妊婦への染色体異常に関する説明内容を問う設問である。Down症候群(21トリソミー)の発生頻度は母体年齢の上昇とともに増加し、40歳ではおよそ100分の1(約1%)とされる。よって母体年齢からのDown症候群の発生リスクは約1%とする選択肢5が正答である。


選択肢の解説

1誤り。母体血液検査(母体血清マーカーやNIPTなど)は染色体異常の可能性を評価するスクリーニングであり、確定診断ではない。確定には羊水検査等が必要である。
2誤り。先天性疾患の原因のうち染色体異常が占める割合は約60%ではなく、染色体異常は一部にとどまる。多因子遺伝や環境因子なども関与する。
3誤り。胎児超音波検査は形態的異常やソフトマーカーの評価には有用だが、染色体異常の確定診断はできない。確定には羊水・絨毛検査が必要である。
4誤り。胎児の染色体異常の確定には羊水検査や絨毛検査による胎児検体の分析が必要であり、夫婦の染色体検査は均衡型転座など親由来要因の評価に用いるもので確定診断の必須要件ではない。
5正しい。40歳の母体年齢ではDown症候群の発生リスクはおよそ100分の1(約1%)であり、説明内容として適切である。

用語

初妊婦
初めて妊娠・出産を経験する女性のこと。加齢に伴い母体の卵子が老化し、染色体分離異常のリスクが増加するため、特に高年初妊婦は周産期管理において注意が必要とされています。
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