第109回 助産師国家試験(午前)状況設定助産診断・技術学

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状況設定 問48-50

Aさん(35歳、初産婦)は妊娠22週0日で性器出血を主訴に産婦人科診療所を受診したところ、胎胞が膨隆しており、総合周産期母子医療センターである大学病院に母体搬送された。搬送後、腟内に4 cm程度の胎胞が認められ、子宮収縮抑制薬を投与し妊娠継続をはかっていたが、4日後に陣痛発来し、Bちゃん(540 g、女児)を経腟分娩で出産した。新生児科医が立ち会いを行い、BちゃんはApgar〈アプガー〉スコア1分後1点、5分後2点。生後7分で気管内挿管を行いNICUに入院となった。

BちゃんはNICU入院後に中心静脈カテーテルを挿入し、アミノ酸を主体とした静脈栄養を開始した。その後、経腸栄養を開始するために栄養カテーテルを挿入した。Bちゃんに対する経管栄養法で適切なのはどれか。

  1. 1人工乳から開始する。
  2. 24 Frのカテーテルを使用する。
  3. 3カテーテルは2週に1回交換する。
  4. 4注入量は児の状態を確認しながら1日毎に増量する。✓ 正解

正解

4

解説

超低出生体重児に対する経管(経腸)栄養の進め方を問う問題である。腸管が未熟な早産児では壊死性腸炎などのリスクを避けるため、注入量は児の腹部所見・残乳・全身状態を確認しながら少量から1日ごとに慎重に増量していくのが基本であり、4が適切である。腸管未熟な児では人工乳より消化吸収がよく感染防御や壊死性腸炎予防に有利な母乳(母乳が得られない場合はドナーミルク等)で開始するのが望ましく、児が小さいほど細い口径のカテーテルを用いる(4 Frはむしろ太く適さない)。経管栄養カテーテルは衛生上、製品の規定に従い数日ごとなど比較的短い間隔で交換し、2週に1回は長すぎる。


選択肢の解説

1腸管が未熟な早産児では、消化吸収がよく壊死性腸炎の予防にも有利な母乳(得られなければドナーミルク等)での開始が望ましく、人工乳から開始するのは適切でない。
2540 gの超低出生体重児にはより細径のカテーテルが用いられ、4 Frは相対的に太いため適切でない。
3経管栄養カテーテルは衛生管理上、製品規定に従って数日ごとなど短い間隔で交換するのが一般的で、2週に1回は交換間隔が長すぎるため適切でない。
4腸管未熟な児では壊死性腸炎を避けるため、児の腹部所見や全身状態を確認しながら注入量を1日ごとに慎重に増量するのが適切である。

出典・参考

用語

NICU
新生児集中治療室(Neonatal Intensive Care Unit)。出生直後や早産児など、集中的な医療管理が必要な新生児が入院する部門です。超低出生体重児のような高リスク新生児の栄養管理や感染予防が重要な役割です。
中心静脈カテーテル
中心静脈に挿入されるカテーテルで、高濃度の栄養液や薬液を直接血管内に注入できます。消化管機能が未熟な早産児の初期段階では、静脈栄養により栄養を確保しながら腸管の発育を待ちます。
経腸栄養
消化管を通じて栄養を投与する方法です。早産児では腸管が未熟であり、壊死性腸炎などの合併症リスクがあるため、少量から児の腹部所見・残乳を確認しながら慎重に増量する必要があります。
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