問48
状況設定 問48-50
Aさん(35歳、初産婦)は妊娠22週0日で性器出血を主訴に産婦人科診療所を受診したところ、胎胞が膨隆しており、総合周産期母子医療センターである大学病院に母体搬送された。搬送後、腟内に4 cm程度の胎胞が認められ、子宮収縮抑制薬を投与し妊娠継続をはかっていたが、4日後に陣痛発来し、Bちゃん(540 g、女児)を経腟分娩で出産した。新生児科医が立ち会いを行い、BちゃんはApgar〈アプガー〉スコア1分後1点、5分後2点。生後7分で気管内挿管を行いNICUに入院となった。
Bちゃんの出生後の特徴で正しいのはどれか。
- 1不感蒸泄が多い。✓ 正解
- 2血圧は変動しない。
- 3低カリウム血症を起こしやすい。
- 4リンの蓄積量は正期産児と変わらない。
正解
1
解説
妊娠22週・出生体重540 gの超早産・超低出生体重児(Bちゃん)の生理学的特徴を問う問題である。超早産児は皮膚角質層が未熟で体表面積も相対的に大きいため、皮膚からの水分喪失が著しく不感蒸泄が非常に多い。これにより脱水・電解質異常を来しやすく、加温加湿管理が重要となる。よって1が正しい。早産児は循環調節が未熟で血圧は変動しやすく、生後早期は腎機能や細胞内からのカリウム移動の影響でむしろ高カリウム血症(非乏尿性高カリウム血症)を起こしやすく、リン・カルシウムなどミネラルの蓄積は主に妊娠後期に進むため超早産児では蓄積量が正期産児より少ない。
選択肢の解説
1超早産児は皮膚が未熟で角質バリアが乏しく体表面積も相対的に大きいため、皮膚からの水分蒸散が多く不感蒸泄が多い。正しい。
2早産児は循環調節機能が未熟で血圧は変動しやすく、安定しているとはいえないため誤りである。
3早産児は腎の未熟性や細胞内からのカリウム移動により、低カリウム血症ではなくむしろ高カリウム血症(非乏尿性高カリウム血症)を起こしやすいため誤りである。
4リンやカルシウムなどのミネラルは主に妊娠後期(特に第3三半期)に胎児へ蓄積されるため、超早産児では蓄積量が正期産児より少なく、誤りである。