問40
状況設定 問38-40
Aさん(26歳、初妊婦)はこれまで妊娠歴はなく、既往歴、家族歴に特記すべきことはない。非妊時の体重42 kg、身長165 cmである。妊娠8週に少量の性器出血がみられた。その後、性器出血はない。妊娠20週1日に妊婦健康診査のために産科外来を受診した。妊婦健康診査の結果は次のとおりである。体重44 kg。血圧118/68 mmHg。尿蛋白(−)、尿糖(−)。児頭大横径〈BPD〉は46.0 mm。
Aさんは「今までより食欲が出てきて、体重も増えてきました。あまり体重は増やしたくないけれど、赤ちゃんのために食事のバランスは考えたいと思っています」と話した。Aさんへ栄養指導を行うためのアセスメントで正しいのはどれか。
- 1栄養の過不足の把握が必要である。✓ 正解
- 2妊娠期間全期の体重増加量を15 kg以上とする。
- 3食べられるときに少量ずつ摂取する必要がある。
- 4必要なエネルギー付加量は1日当たり50 kcalである。
正解
1
解説
非妊時にやせ(BMI約15.4)で、食欲・体重が増えてきたが体重増加を気にしている妊娠20週の初妊婦に栄養指導を行うためのアセスメントとして正しいものを問う問題である。正答は「栄養の過不足の把握が必要である」で、適切な栄養指導にはまず現在の食事内容・摂取量から栄養素やエネルギーの過不足を把握することが必要である。本事例はやせのため、過度な体重制限は胎児発育に悪影響を及ぼすことから、適切な体重増加に向けた支援が求められる。
選択肢の解説
1正しい。適切な栄養指導の前提として、現在の食事内容や摂取量を評価し、エネルギーや栄養素の過不足を把握することが必要である。
2誤り。妊娠全期間の推奨体重増加量(妊娠中の体重増加指導の目安)は妊娠前BMIにより異なり、やせ(低体重、BMI18.5未満)では12〜15 kgが目安とされる。一律に15 kg以上とする記述は適切でない。
3誤り。「食べられるときに少量ずつ摂取する」のはつわり(妊娠悪阻)時などの対応であり、食欲が出てバランスを整えたいこの時期のアセスメントとして適切でない。やせの本事例ではむしろ必要な栄養を確保する支援が求められる。
4誤り。妊娠中期のエネルギー付加量(食事摂取基準)は1日当たり約250 kcalであり、50 kcalではない(50 kcalは妊娠初期の付加量)。本事例は妊娠20週1日(中期)であり、記述は誤りである。