第109回 助産師国家試験(午後)状況設定助産診断・技術学

41

状況設定 問41-43

Aさん(32歳、初産婦、会社員)は妊娠32週0日である。夫(33歳、会社員)と2人暮らし。本日は妊婦健康診査のため来院した。身長160 cm、非妊時体重57.0 kg。これまでの妊娠経過は問題ない。「最近、腰痛が気になります」と話す。腹部は柔らかく、子宮収縮の自覚はない。助産師はLeopold〈レオポルド〉触診法で胎児が第1頭位であることを確認後、安藤による子宮底長の測定法で子宮底長を測定することにした。Aさんは15分前に尿検査を済ませている。

このときの助産師のAさんへの声かけで適切なのはどれか。

  1. 1「尿を溜めるために水分を摂りましょう」
  2. 2「気分が悪くなったら左向きになりましょう」✓ 正解
  3. 3「測定が終わるまで膝を曲げていてください」
  4. 4「測定時は息を大きく吸い込んで止めましょう」

正解

2

解説

子宮底長を正確に測定するための体位・準備を問う問題である。子宮底長は、仰臥位で両下肢を伸展させ、膀胱を空虚にした状態で恥骨結合上縁から子宮底までを計測するのが原則である。妊娠32週の妊婦は増大した子宮が下大静脈を圧迫し仰臥位低血圧症候群を起こしやすいため、気分不快時には子宮を静脈から逃がす左側臥位をとるよう声をかけるのが適切であり、選択肢2が正答となる。


選択肢の解説

1子宮底長測定の前に膀胱が充満していると正確な値が得られないため、膀胱は空虚にしておく必要がある。水分を摂って尿を溜めるのは不適切である。
2増大した子宮による下大静脈圧迫で仰臥位低血圧症候群を生じうるため、気分不快時に左側臥位をとるよう促すのは適切な声かけである。
3膝を曲げて股関節・膝関節を屈曲させると腹壁が弛緩せず子宮底位置の確認が不正確になる。測定時は両下肢を伸展させるため誤りである。
4息を大きく吸って止めると横隔膜が下がり腹壁が緊張して測定値に影響する。子宮底長測定で息止めを指示する必要はなく誤りである。

出典・参考

この問題から続けて演習する