第109回 助産師国家試験(午後)状況設定助産管理

53

状況設定 問53-55

Aさん(35歳、経産婦)は身長158 cm、非妊時体重52 kg。5年前に第1子を隣市の総合周産期母子医療センターにおいて正期産で正常分娩で出産した。今回も同じ施設で妊娠8週から受診し、経過は順調といわれている。妊娠18週3日に助産所を初診で訪れ「上の子のときは新型コロナウイルスに感染して家族の立ち会いができず、1人で出産しました。今回は家族に囲まれて自宅で出産したいです。できるでしょうか」と相談した。

Aさんの自宅分娩を検討するとき、助産師がまず確認するのはどれか。2つ選べ。

  1. 1第1子の保育状況
  2. 2前回の分娩所要時間
  3. 3Aさんの自宅から実家までの距離
  4. 4助産所からAさん宅までの移動時間✓ 正解
  5. 5分娩場所についてのパートナーとの合意の状況✓ 正解

正解

4・5

解説

経産婦の自宅分娩を検討するにあたり助産師がまず確認することを2つ選ぶ問題である。自宅分娩では分娩進行が速いことや異常発生時の搬送を念頭に置く必要があり、緊急時に助産師が到着・対応できるよう助産所からAさん宅までの移動時間を確認すること(選択肢4)と、分娩場所は家族の協力と合意が前提となるためパートナーとの合意の状況を確認すること(選択肢5)が、まず確認すべき事項として適切で正答である。第1子の保育状況や前回の分娩所要時間も有用な情報ではあるが、自宅分娩の可否・安全性を判断するうえでまず確認する事項としては移動時間と合意状況が優先される。実家までの距離は自宅分娩の前提条件としての優先度は低い。


選択肢の解説

1第1子の保育状況は分娩時の支援を考えるうえで有用だが、自宅分娩の可否をまず判断するために最優先で確認する事項ではない。
2前回の分娩所要時間は分娩進行の参考になる情報だが、自宅分娩を検討する際にまず確認すべき事項としては移動時間や合意状況より優先度が低い。
3自宅から実家までの距離は自宅分娩の可否や安全性の判断に直結せず、まず確認する事項としては優先度が低いため適切でない。
4異常発生時の対応や緊急搬送に備え、助産所からAさん宅までの移動時間を確認することは安全な自宅分娩の前提として適切で正しい。
5自宅分娩は家族の協力と合意が不可欠であり、分娩場所についてのパートナーとの合意の状況をまず確認することは適切で正しい。
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