第109回 助産師国家試験(午後)状況設定助産管理

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状況設定 問53-55

Aさん(35歳、経産婦)は身長158 cm、非妊時体重52 kg。5年前に第1子を隣市の総合周産期母子医療センターにおいて正期産で正常分娩で出産した。今回も同じ施設で妊娠8週から受診し、経過は順調といわれている。妊娠18週3日に助産所を初診で訪れ「上の子のときは新型コロナウイルスに感染して家族の立ち会いができず、1人で出産しました。今回は家族に囲まれて自宅で出産したいです。できるでしょうか」と相談した。

その後、Aさんは助産所で家族が立ち会って出産をすることを決めた。妊娠24週3日に嘱託医療機関で行った超音波断層撮影では、推定胎児体重600 g、AFI8cm、子宮頸管長35 mm、内子宮口から胎盤下縁まで2 cmの所見であった。今後のAさんの管理にあたって、嘱託医療機関と助産所で協議の対象となるのはどれか。

  1. 1AFI
  2. 2子宮頸管長
  3. 3推定胎児体重
  4. 4内子宮口から胎盤下縁までの長さ✓ 正解

正解

4

解説

妊娠24週3日の超音波所見をもとに、助産所での自宅分娩にあたり嘱託医療機関と協議の対象となる項目を問う問題である。内子宮口から胎盤下縁まで2cmという所見は低置胎盤を示唆し、分娩時の出血リスクがあり助産所での正常分娩の適応から外れうるため、嘱託医療機関と協議すべき対象であり選択肢4が正答である。AFI8cmは正常範囲、推定胎児体重600gは妊娠24週相当で正常、子宮頸管長35mmも正常で短縮はなく、いずれも現時点で協議を要する異常所見ではない。


選択肢の解説

1AFI8cmは正常範囲内であり、羊水過少・過多はなく協議を要する異常所見ではないため誤りである。
2子宮頸管長35mmは正常範囲で短縮はなく、切迫早産を疑う所見ではないため協議の対象として誤りである。
3推定胎児体重600gは妊娠24週相当として正常範囲であり、発育の異常はなく協議を要する所見ではないため誤りである。
4内子宮口から胎盤下縁まで2cmは低置胎盤を示唆し分娩時の出血リスクがあるため、助産所分娩の適応を含め嘱託医療機関と協議すべきで正しい。

用語

AFI
羊水ポケット指数のことで、超音波検査で測定される縦1cm以上の最大羊水ポケット4か所の深さの合計値です。妊娠中期の正常値は8~18cm程度で、AFI8cmは下限相当であり、羊水量減少の判断に用いられます。
子宮頸管長
超音波検査で測定される子宮頸部の長さで、早産リスク評価の重要な指標です。妊娠20週以降で25~30mm未満の短縮は早産リスクとなり、助産所での正常分娩適応の判断対象となります。
胎盤下縁
超音波検査で確認される胎盤の最下端の位置を示します。内子宮口からの距離が2cm以下の場合は低置胎盤と診断され、分娩時の出血リスクが増加するため、助産所での正常分娩適応から除外される可能性があります。
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