問69
Aさん(82歳、女性、要介護1)は1人で暮らしている。認知症と診断され、週1回の訪問看護を利用することになった。訪問看護師は、Aさんが調理できなくなったので、配食サービスを導入したと介護支援専門員から情報を得た。初回訪問時に、Aさんは季節外れの服を着ており、今日の日付を答えられなかった。トイレで排泄できている。訪問看護師が収集した情報のうち、手段的日常生活動作〈IADL〉はどれか。
- 1調理ができない。✓ 正解
- 2季節外れの服を着ている。
- 3トイレで排泄できている。
- 4今日の日付を答えられない。
正解
1
解説
手段的日常生活動作〈IADL〉とは、買い物・調理・洗濯・掃除などの家事、金銭管理、服薬管理、交通機関の利用、電話の使用など、自立した社会生活を送るうえで必要となる、より複雑で高次の生活動作をいう。これに対し基本的日常生活動作〈ADL〉は食事・排泄・整容・更衣・移動・入浴などの基本的な身辺動作を指す。設問のうち「調理ができない」は調理というIADLの障害を示す情報であり、これが正しい。
選択肢の解説
1正しい。調理は買い物や金銭管理などと同じく手段的日常生活動作〈IADL〉に含まれ、「調理ができない」はIADLの低下を示す情報である。
2誤り。季節外れの服を着ているのは、状況判断や見当識の障害(認知機能の問題)を示す情報であり、IADLそのものを評価する項目ではない。
3誤り。トイレで排泄できることは排泄という基本的日常生活動作〈ADL〉に関する情報であり、IADLではない。
4誤り。今日の日付を答えられないのは時間の見当識障害を示す認知機能の情報であり、IADLの評価項目ではない。
用語
- 手段的日常生活動作〈IADL〉
- 買い物・調理・洗濯などの家事、金銭管理、服薬管理、交通機関の利用など、自立した社会生活を送るために必要な、より複雑で高次の日常生活動作を指す。基本的ADLと異なり、認知機能や判断力が必要となる。
- 要介護1
- 日本の介護保険制度における認定区分の一つで、日常生活に部分的な支援が必要な要介護状態を示す。要支援1・2、要介護1~5の段階があり、1は軽度から中程度の要介護を表す。
- 介護支援専門員
- 介護保険制度に基づいて、要介護者の相談対応やケアプラン作成を行う専門職。ケアマネジャーともいう。訪問看護師や他職種と連携し、利用者の在宅生活支援に携わる。