問94
状況設定
次の文を読み94〜96の問いに答えよ。Aさん(57歳、男性)は、妻(50歳)と2人で暮らしている。21歳から喫煙習慣があり、5年前に風邪で受診した際に肺気腫と診断された。最近は坂道や階段を昇ると息切れを自覚するようになってきた。
Aさんの呼吸機能に関する数値で増加を示すのはどれか。
- 11秒率
- 2残気量✓ 正解
- 31回換気量
- 4動脈血酸素分圧〈PaO2〉(room air)
正解
2
解説
Aさんは長期喫煙歴があり肺気腫(COPDの一型)と診断されている。肺気腫では肺胞壁の破壊と気道の閉塞により呼気がうまく行えず、肺内に空気が捕捉される(エアトラッピング)。その結果、最大呼出後にも肺内に残る残気量は増加する。一方、気道閉塞のため1秒率(1秒量/努力肺活量)は低下し、進行すると1回換気量や動脈血酸素分圧(PaO2)も低下する。したがって増加を示すのは選択肢2の残気量である。
選択肢の解説
1閉塞性換気障害では1秒率は低下するため、増加を示すものではなく誤りである。
2肺気腫ではエアトラッピングにより残気量が増加するため正しい。
31回換気量は増加を示す指標ではなく、病態の進行とともにむしろ低下しうるため誤りである。
4動脈血酸素分圧は換気・ガス交換障害により低下するため、増加を示すものではなく誤りである。