問96
5年後、Aさんは急性増悪による入退院を繰り返していた。今回の入院では呼吸機能の低下がみられたため、退院後に在宅酸素療法〈HOT〉を導入することになった。Aさんは「家での生活で気をつけることは何ですか」と看護師に質問した。Aさんへの指導内容で適切なのはどれか。
- 1「寒いときは電気毛布を使ってください」
- 2「入浴時は酸素チューブを外してください」
- 3「ガス調理器を電磁調理器に変更してください」✓ 正解
- 4「呼吸が苦しいときは楽になるまで酸素流量を上げてください」
正解
3
解説
在宅酸素療法(HOT)では酸素は支燃性があり、火気の取り扱いに細心の注意が必要である。火災・引火を防ぐため、酸素濃縮器や酸素チューブの周囲では火気を避けることが指導の要点である。ガス調理器を電磁調理器(IH)に変更することは裸火をなくし引火事故を防ぐため適切であり、選択肢3が正答である。電気毛布は低温熱傷の懸念や火気とは別の問題があり、入浴時に酸素を外すと低酸素を招き、苦しいときに自己判断で酸素流量を上げるとCO2ナルコーシスの危険があるため、いずれも誤りである。
選択肢の解説
1在宅酸素療法で最も注意すべきは火気による引火・火災であり、安全指導の要点は裸火を避けることである。電気毛布は引火源ではないが低温熱傷の懸念があり、HOTの安全指導として最も適切な内容とはいえないため誤りである。
2入浴も酸素を要する労作であり、入浴時に酸素チューブを外すと低酸素となるため誤りである。
3ガス調理器を電磁調理器に変更すると裸火がなくなり引火事故を防げるため、適切であり正しい。
4自己判断で酸素流量を上げるとCO2ナルコーシスを招く危険があり、医師の指示量を守るべきで誤りである。
用語
- 在宅酸素療法〈HOT〉
- 自宅で継続的に酸素吸入療法を受ける治療法。酸素濃縮器や液化酸素装置から酸素チューブを通じて酸素を吸入します。慢性呼吸不全患者の生活の質向上に有効ですが、酸素は支燃性物質のため、火気の厳格な管理が必須です。