問42
術後の創傷治癒が遷延する因子となる検査値はどれか。
- 1アルブミン 2.2 g/dL✓ 正解
- 2推算糸球体濾過量(eGFR)62 mL/分/1.73 m²
- 3動脈血酸素分圧(PaO₂)88 Torr(room air)
- 4ヘモグロビン A1c(HbA1c)5.5%
正解
1
解説
術後の創傷治癒を遷延(遅延)させる因子を検査値から問う問題である。創傷治癒には組織修復に必要なタンパク質が不可欠であり、低栄養(特に低アルブミン血症)はコラーゲン合成や免疫機能を低下させて治癒を遅らせる。アルブミンの基準値は約3.8〜5.2g/dLで、2.2g/dLは高度の低栄養・低アルブミン血症を示し創傷治癒遷延の因子となる。したがって選択肢1が正しい。他の値はいずれも基準内またはほぼ正常範囲である。
選択肢の解説
1アルブミン2.2g/dLは基準値(約3.8〜5.2g/dL)を大きく下回る低アルブミン血症で、低栄養を反映し創傷治癒を遷延させる。正しい。
2eGFR 62mL/分/1.73m²は60以上であり、ほぼ正常範囲で創傷治癒を遷延させる因子とはならない。誤り。
3PaO₂ 88Torr(room air)は基準値(おおむね80〜100Torr)内で組織への酸素供給は保たれ、治癒遷延因子ではない。誤り。
4HbA1c 5.5%は基準値(NGSP値で6.0%未満)内であり血糖コントロールは良好で、治癒遷延因子とはならない。高血糖(高HbA1c)であれば遷延因子となる。誤り。
用語
- 創傷治癒
- 損傷した組織が修復・再生される過程を指します。タンパク質やコラーゲン合成が重要であり、低栄養状態では炎症期・増殖期・成熟期の各段階が遷延して治癒が遅れます。
- 遷延
- 医学では「遅延」と同じ意味で使われることが多く、通常より時間がかかって経過が遅くなることを示します。創傷治癒が遷延する場合、低栄養などの因子が関与しています。