第115回 看護師国家試験(午前)状況設定母性看護学

109

状況設定 問109-111

Aさん(33歳、初妊婦、会社員)は夫と2人で暮らしている。身長160 cm、非妊時体重60 kg。妊娠17週1日の妊婦健康診査にて、児の発育に異常はなかった。体重は66 kgで4週前から4 kg増加している。血圧120/78 mmHg。尿蛋白(−)、浮腫(−)。排便は妊娠前と変わらず2日に1回出ている。Aさんは「同じ週数の友達は胎動を感じると言っていたのに、自分は感じられず心配です」と話す。

このときのAさんの状態で正常から逸脱しているのはどれか。

  1. 1血圧
  2. 2排便回数
  3. 3体重の増加量✓ 正解
  4. 4胎動の無自覚

正解

3

解説

妊娠中期(妊娠17週)の妊婦の所見の正常・異常の判別を問う問題である。妊娠中の適正体重増加は非妊時BMIに基づき、AさんはBMI約23.4(60kg÷1.6m²)で普通体重に分類され、妊娠全期間の推奨増加量は概ね10〜13kg、中期以降の増加は週0.3〜0.5kg程度が目安である。Aさんは4週で4kg(週1kg)増加しており、推奨を大きく上回るため正常から逸脱している。他の所見(血圧120/78mmHg、排便2日に1回(妊娠前と同様)、17週での胎動未自覚)はいずれも正常範囲である。


選択肢の解説

1誤り。血圧120/78mmHgは正常範囲であり、妊娠高血圧症候群の基準(収縮期140/拡張期90mmHg以上)を満たさず逸脱していない。
2誤り。排便は妊娠前と変わらず2日に1回で、妊娠による便秘傾向もみられず、本人の通常の排便習慣の範囲内で逸脱していない。
3正しい。普通体重の妊婦で4週間に4kg(週約1kg)の増加は推奨体重増加量を大きく超えており、正常から逸脱している。過度の体重増加は妊娠高血圧症候群等のリスクとなる。
4誤り。初産婦が胎動を自覚するのは概ね妊娠18〜20週頃であり、17週で胎動を感じないのは正常範囲で逸脱ではない。

出典・参考

この問題から続けて演習する