問93
状況設定 問91-93
Aさん(80歳、男性、要介護2)は1人で暮らしている。脳出血を発症し、急性期病院で地域連携クリニカルパスに沿って治療が行われた。軽度の右不全麻痺と失語があるため、回復期リハビリテーション病院に転院した。Aさんは自宅退院を希望している。退院後はかかりつけの診療所へ通院し、訪問看護と訪問介護を利用する予定である。
退院2か月後、訪問看護師が訪問するとAさんの長男から「最近、父がよく話してくれるようになったが、言いたいことが伝わらずイライラしていることがある。どう対応していいかわからない」と相談があった。Aさんとのコミュニケーションについて、家族への助言で適切なのはどれか。
- 1「Aさんに何度も聞き返しましょう」
- 2「Aさんが言い間違えたときは訂正しましょう」
- 3「Aさんに短くわかりやすい言葉で話しかけましょう」✓ 正解
- 4「Aさんの表情よりも言葉での表現を大事にしましょう」
正解
3
解説
Aさんは脳出血後の失語があり、言いたいことが伝わらずいらだつ場面がみられる。失語のある人とのコミュニケーションでは、短くわかりやすい言葉でゆっくり話しかけることが理解を助けるため、『短くわかりやすい言葉で話しかけましょう』(3)が家族への助言として適切である。何度も聞き返したり言い間違いを逐一訂正したりすると本人の意欲を損ない、言葉だけでなく表情やジェスチャーなど非言語的手段も活用することが望ましい。
選択肢の解説
1何度も聞き返すと本人の負担やいらだちを強め逆効果になりやすく、適切な助言ではない。
2言い間違いをそのつど訂正すると話す意欲を損なうため、適切な助言ではない。
3短くわかりやすい言葉でゆっくり話しかけることは失語のある人の理解を助け、適切な助言で正答である。
4失語では言葉以外に表情やジェスチャーなど非言語的手段も重要であり、言葉を重視し表情を軽んじるのは適切でない。
用語
- 訪問看護師
- 患者の自宅に出向いて看護ケアを提供する専門職です。退院後の患者や障害のある人が住み慣れた環境で療養生活を継続できるよう、医学的観察や生活支援を行い、患者・家族の相談にも対応します。