問108
状況設定 問106-108
Aちゃん(7歳、女児)は両親と弟(2歳)の4人で暮らしている。下校中に転倒して右手を地面についた。夕食時に母親がAちゃんの異変を感じ、Aちゃんに尋ねたところ「転んで肘が痛い」と話したため救急外来を受診した。その結果、利き腕である右側の上腕骨の骨折が判明したため、入院して直ちに全身麻酔下で内固定術を受け、ギプス固定された。
手術から2か月、Aちゃんは母親と共に抜釘術のため再入院した。母親は「私は、前回の手術は急なことだったのでよく覚えていないです。Aもよく覚えていないみたいで『手術が怖い』と言っています」と話した。母親への看護師の返答で最も適切なのはどれか。
- 1「Aちゃんは、前回、頑張れたから大丈夫ですよ」
- 2「お母さんに手術前のオリエンテーションをしますね」
- 3「お母さんから、手術が必要であることを説明してください」
- 4「手術に対してポジティブに取り組めるよう、Aちゃんに説明しますね」✓ 正解
正解
4
解説
抜釘術のため再入院した学童期の児が「手術が怖い」と訴える場面での母親への返答を問う設問である。プレパレーションの考え方に基づき、手術を受ける児本人の発達段階に応じて説明し、見通しをもたせて主体的・前向きに治療に臨めるよう支援することが重要である。手術を受けるのは児自身であるため、看護師が母親任せにせず、児に直接ポジティブに取り組めるよう説明する選択肢4が最も適切である。
選択肢の解説
1「Aちゃんは、前回、頑張れたから大丈夫ですよ」は、本人も母親も前回をよく覚えておらず恐怖を抱いている現状を踏まえず、不安に具体的に応えていないため適切でない。
2「お母さんに手術前のオリエンテーションをしますね」は、手術を受ける本人であるAちゃんへの説明・プレパレーションを欠いており、最も適切とはいえない。
3「お母さんから、手術が必要であることを説明してください」は、専門的な準備を母親に委ねるもので、看護師が行うべきプレパレーションの責任を果たしておらず適切でない。
4「手術に対してポジティブに取り組めるよう、Aちゃんに説明しますね」は、児の発達段階に応じたプレパレーションを行い恐怖を和らげ前向きに臨めるよう支える対応で最も適切である。
用語
- 抜釘術
- 骨折部の整復・固定に用いた金属製の釘やプレートを除去する手術のことです。骨癒合が完了した後の固定器具を取り外す目的で施行されます。