ITパスポート試験 過去問解説

ROEとは?ITパスポート試験 2013年 (平成25年 春期) 問2を解説

ITパスポート試験 2013年 (平成25年 春期) 問2は、ROEに関する理解を問う問題です。検索から入っても、問題文、選択肢、正解、解説、各選択肢がなぜ違うかをこのページだけで確認できます。

問題文

ROE(Return on Equity)を説明したものはどれか。

この問題の出題ポイント

  • ROEの定義だけでなく、問題文中の条件がどの選択肢に当てはまるかを確認する。
  • ストラテジ系分野では、用語の目的・主体・責任範囲の違いが選択肢で問われやすい。
  • 関連タグ: 企業会計、ROE、財務指標。

選択肢

  1. 売上高に対して在庫が何回転したかを示した指標
  2. 企業における財務活動の安全性を表した指標
  3. 自己資本に対する収益性を表した指標正解
  4. 当期純利益から株主へ配当される金額の率を表した指標

正解

: 自己資本に対する収益性を表した指標

解説

ROE(Return On Equity,自己資本利益率)は当期純利益を自己資本で割り百分率で示した収益性指標で,株主が拠出した資本に対してどれだけ利益を生み出しているかを表す.公式はROE=当期純利益÷自己資本×100で,数値が高いほど株主資本を効率的に活用していると評価される.類似指標にROA(総資産利益率,分母が総資産)があり,在庫回転率(分子が売上高,分母が棚卸資産)や配当性向(配当金÷当期純利益)とも区別が必要.財務安全性指標としては自己資本比率や流動比率などが別系統で存在する.以上から「自己資本に対する収益性を表した指標」とするウが正解となる.

なぜ他の選択肢が違うのか

  • 売上高に対して在庫が何回転したかを示すのは棚卸資産回転率(在庫回転率)で,公式は売上高÷棚卸資産.在庫管理の効率を測る活動性指標で,数値が高いほど在庫が滞留せず効率的に売上化されていることを意味する.自己資本に対する利益率を測るROEとはまったく分母も目的も異なる指標のため誤り.

  • 財務活動の安全性を表す代表的指標は自己資本比率(自己資本÷総資本)や流動比率(流動資産÷流動負債),当座比率などで,いずれも資金繰りや負債支払能力を測る.ROEは収益性指標であり,株主資本の運用効率を示すもので,安全性とは観点がまったく異なるため本選択肢は誤り.

  • ウ(正解)

    正解.自己資本に対する収益性を表す指標がROE(Return On Equity)の正確な説明.公式は当期純利益÷自己資本×100で,株主が出資した資本でどれだけ利益を生み出したかを百分率で示す.上場企業の投資判断や経営評価で広く用いられ,本選択肢の記述と完全に合致する.

  • 当期純利益のうち株主への配当に充てられる割合を示すのは配当性向(Dividend Payout Ratio,公式:配当金÷当期純利益×100)で,株主還元姿勢を表す指標.ROEとは分母も意味も異なり,自己資本の運用効率を測る指標ではないため本選択肢の説明はROEとして不適切.

解き方の整理

ROEの問題では、選択肢のキーワードだけで判断せず、問題文が示す条件と正解選択肢の説明が一致しているかを見ます。誤答選択肢は、似た用語を混ぜる、主体を入れ替える、目的や範囲を広げすぎる、という形で作られることが多いため、選択肢別解説まで確認しておくと復習効率が上がります。

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