ITパスポート試験 過去問解説

BPRとは?ITパスポート試験 2016年 (平成28年 秋期) 問2を解説

ITパスポート試験 2016年 (平成28年 秋期) 問2は、BPRに関する理解を問う問題です。検索から入っても、問題文、選択肢、正解、解説、各選択肢がなぜ違うかをこのページだけで確認できます。

問題文

BPRに関する記述として,適切なものはどれか。

この問題の出題ポイント

  • BPRの定義だけでなく、問題文中の条件がどの選択肢に当てはまるかを確認する。
  • ストラテジ系分野では、用語の目的・主体・責任範囲の違いが選択肢で問われやすい。
  • 関連タグ: 経営戦略マネジメント、ビジネス戦略、BPR、業務改革。

選択肢

  1. 業務の手順を改めて見直し,抜本的に再設計する考え方正解
  2. サービスの事業者が利用者に対して,サービスの品質を具体的な数値として保証する契約
  3. 参加している人が自由に書込みができるコンピュータシステム上の掲示板
  4. 情報システムを導入する際に,ユーザがベンダに提供する導入システムの概要や調達条件を記載した文書

正解

: 業務の手順を改めて見直し,抜本的に再設計する考え方

解説

BPR(Business Process Reengineering,業務プロセス再構築)は1990年代にハマーとチャンピーが提唱した経営手法で,既存の業務手順を部分的に改善するのではなく,業務の流れそのものを白紙の状態から見直して抜本的・根本的に再設計する考え方を指す. ITを積極的に活用してプロセスを根本から作り直し,コスト・品質・スピード・顧客対応の劇的な向上を狙う. 継続的改善のBPM(Business Process Management)や事業継続計画のBCP,提案依頼書のRFPとは目的・性質が大きく異なり,「抜本的再設計」「ゼロベース思考」「根本見直し」がBPRを表すキーワードとなる. 大規模なシステム刷新と組織改革を伴うケースが多い.

なぜ他の選択肢が違うのか

  • ア(正解)

    正しい. 業務手順を改めて見直し抜本的に再設計するという記述はBPRの定義そのもので,既存業務の枠組みにとらわれず白紙から組み直す経営手法を指すため. 1990年代以降の経営改革論で代表的な手法として広く用いられ,部分最適の継続的改善であるBPMや単なる業務効率化とは区別される位置付けである.

  • 誤り. これはSLA(Service Level Agreement,サービス品質保証契約)の説明で,サービス提供事業者が利用者に対してサービスの可用性・応答時間・障害復旧時間などの品質指標を具体的な数値として保証する契約のこと. BPRは業務改革の手法であり契約形態ではないため,本選択肢はBPRとは別概念の説明である.

  • 誤り. これは電子掲示板(BBS,Bulletin Board System)やインターネット上の掲示板システムの説明で,参加者が自由に書き込みや情報共有を行えるコンピュータシステム上の場のこと. BPRは業務プロセスを再設計する経営手法であり,情報共有ツールとは概念のレイヤが大きく異なる用語である.

  • 誤り. これはRFP(Request For Proposal,提案依頼書)の説明で,情報システム導入を計画する発注企業がベンダに対して,導入予定のシステム概要や調達条件・要件を記載して正式な提案を依頼する文書のこと. BPRは業務改革手法でありシステム調達文書ではないため,目的も成果物も異なる別物の概念である.

解き方の整理

BPRの問題では、選択肢のキーワードだけで判断せず、問題文が示す条件と正解選択肢の説明が一致しているかを見ます。誤答選択肢は、似た用語を混ぜる、主体を入れ替える、目的や範囲を広げすぎる、という形で作られることが多いため、選択肢別解説まで確認しておくと復習効率が上がります。

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