問題本文
装置のライフサイクルを故障の面から見てみると,時間経過によって初期故障期,偶発故障期及び摩耗故障期に分けられる。最初の初期故障期では,故障率は時間の経過とともに低下する。やがて安定した状態になり,次の偶発故障期では,故障率は時間の経過に関係なくほぼ一定になる。最後の摩耗故障期では,故障率は時間の経過とともに増加し,最終的に寿命が尽きる。このような故障率と時間経過の関係を表したものを何というか。
選択肢
- ア.ガントチャート
- イ.信頼度成長曲線
- ウ.バスタブ曲線
- エ.レーダチャート
解説
バスタブ曲線(Bathtub Curve)は装置・機器の故障率の時間変化を表すグラフで、①初期故障期(製造欠陥・検査漏れによる故障率が高い→時間とともに減少)、②偶発故障期(故障率がほぼ一定の安定稼働期間)、③摩耗故障期(経年劣化・消耗による故障率の増大)の3段階がバスタブ(浴槽)の断面形状に似ることから命名された。信頼性工学の基本概念で保守計画・製品寿命設計・保証期間設定の基礎として広く使用される。
選択肢ごとの解説
- ア.誤り。ガントチャート(Gantt Chart)はプロジェクト管理で使う横棒グラフ状の進捗管理図。横軸に時間、縦軸にタスク一覧を並べ各作業の開始・終了・進捗状況を視覚化するツール。装置の故障率と経過時間の関係を表すバスタブ曲線とは全く異なるグラフの種類と用途を持つ。
- イ.誤り。信頼度成長曲線(Reliability Growth Curve)はソフトウェアテスト工程でのバグ発見数の累積を時間軸でプロットしたグラフ。テストの進捗状況とバグの収束状況(S字カーブ)を把握してテスト完了を判断するために使う。ハードウェアの物理的故障率推移を表すバスタブ曲線とは目的・内容が異なる。
- ウ.正解。バスタブ曲線は装置の故障率の時間変化を表す信頼性工学の基本概念。初期故障期(故障率高→低)・偶発故障期(故障率一定)・摩耗故障期(故障率増大)の3段階がバスタブ形状になる。保証期間の設定・予防保全の計画・製品ライフサイクルコスト分析に活用される。
- エ.誤り。レーダチャート(Radar Chart)は複数の評価項目を放射状の軸で表し各項目の大小や全体のバランスを把握するグラフ。能力評価・商品の多面的評価・競合比較などに使われる可視化ツール。経過時間と故障率の関係を表示するバスタブ曲線とは全く異なる種類のグラフである。
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