[中問B: 製品の改良プロジェクト] 工作機械メーカのX社は,競合メーカとの差別化を目的として,現在製造している製品Zの改良を決め,製品Zの改良プロジェクト(以下,Zプロジェクトという)を発足した。製品開発課に勤務するAさんはZプロジェクトのメンバに選ばれ,先輩のBさんからZプロジェクトの状況,及びZプロジェクトのリスク(以下,リスクという)に関する説明を受けた。 〔Zプロジェクトの状況〕 (1) 過去に行った同一規模のプロジェクトと比べて,プロジェクトメンバは同数だが,期間は半分で計画している。 (2) 改良する機能の取りまとめ作業は,製品企画課が担当し,完了している。 (3) 現行の製品Zの部品や組み込まれているソフトウェアは,できるだけ流用することにした。流用対象の抽出は終了している。 (4) 新たに開発する部品は,現行の製品Zを開発したメンバが担当する。 (5) 新たに開発するソフトウェアは,開発経験の浅いメンバが担当する。 〔リスクに関する説明〕 (1) リスクとは,プロジェクトを遂行するときに発生する,納期,費用,品質に影響を与える様々な事象のことである。 (2) リスクが発生する確率や影響の大きさはプロジェクトごとに異なり,それらは遂行過程で変化する。 Aさんは〔Zプロジェクトの状況〕の(5)に,影響の大きなリスクが存在するので,試作機の品質試験に間に合わせるために,特にスケジュール管理が重要であると考え,Bさんに相談した。そこで,ソフトウェアを開発するメンバから図1に示すアローダイアグラムを提出してもらった。しかし,開発スケジュールが遅れた場合のリスクが考慮されていないことに気付き,何らかの対策が必要と考えた。 図1 ソフトウェア開発のアローダイアグラム: 1→(準備作業 5日)→2→(作業1 20日)→4→(作業4 10日)→5。2→(作業2 15日)→3→(作業3 15日)→4。 〔マネジメント〕 問89 図1に示すソフトウェアの開発は,遅延が発生しないと仮定すると最短何日で完了するか。
ウ. 45
正答はウ. アローダイアグラムにおける最短完了日数は最長経路 (クリティカルパス) の長さ. 図1の経路を辿ると, 経路A=1→2 (準備5日) →2→4 (作業1, 20日) →4→5 (作業4, 10日) =5+20+10=35日. 経路B=1→2 (準備5日) →2→3 (作業2, 15日) →3→4 (作業3, 15日) →4→5 (作業4, 10日) =5+15+15+10=45日. より長い45日が最短完了日数 (クリティカルパス) で正答. PERTでは最長経路が全体の最短工期を決める基本.
ITパスポート 2015年 (平成27年 春期) の過去問一覧へ戻る・問89