ITパスポート 2016年 (平成28年 秋期) 問36「社内で開発したソフトウェアの本番環境への導入に関する記述のうち,最も適切なものは…」の正解と解説です。ITパスポート試験の「マネジメント系」分野の過去問で、これまでの受験者の正答率は約70%です。
正解
イ. ソフトウェア導入に当たっては,実施者,責任者などの実施体制を明確にしておく必要がある。
正答率 70.3%(1,816人中 1,276人が正解)
問題の解説
本番環境へのソフトウェア導入は,業務に与える影響が大きく,失敗した場合の影響も重大であるため,事前に実施体制(実施者・責任者・連絡担当・承認者など)を明確化し,導入手順書を作成して計画的に実施する必要がある. 万一トラブルが発生した際の責任所在や対応フローも事前に決めておくことが望ましい. 監査の必要性は導入規模やリスクの大きさに応じて判断するもので一律必須ではなく,作業結果は利用部門にも文書で伝達するのが原則となる. 「規模によらず監査必須」「短期間なので手順書不要」「利用部門への共有不要」などの極端な記述はいずれも不適切であり,本問では実施体制の明確化が最も妥当な答えとなる.
選択肢ごとの解説
- 誤り. 開発したソフトウェアの規模によらず必ず導入後のシステム監査を行って監査報告書を作成する義務があるわけではなく,規模・リスクの大きさに応じて判断するのが妥当である. 小規模案件で監査を省略することも合理的に許容され,「規模によらず必ず必要」という絶対的記述は適切ではない.
- 正しい. 本番環境への導入は業務影響が大きく失敗時の影響も重大なため,実施者・責任者などの実施体制を明確にしてから行う必要があり,本問の記述に合致するため. 責任所在の明確化と関係者間の役割分担はトラブル発生時の対応スピードを大きく左右する重要なポイントである.
- 誤り. ソフトウェア導入が開発作業に比べて短期間で実施できる場合でも,作業漏れ防止や手順統一・関係者間の認識合わせのため導入手順書の作成は原則として必要である. 期間の短さを理由に手順書を省略するのはリスク管理上望ましくなく,小規模であっても文書化は基本である.
- 誤り. ソフトウェア導入はシステム部門だけで完結する作業ではなく,新システムを実際に利用する利用部門への作業結果の通知・確認は不可欠である. 文書化して利用部門に伝えることは,導入後の運用円滑化と業務影響範囲の共有のためにも基本的に必要な活動として位置付けられる.
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