ITパスポート試験 過去問解説

稼働率とは?ITパスポート試験 2016年 (平成28年 秋期) 問47を解説

ITパスポート試験 2016年 (平成28年 秋期) 問47は、稼働率に関する理解を問う問題です。検索から入っても、問題文、選択肢、正解、解説、各選択肢がなぜ違うかをこのページだけで確認できます。

問題文

サービス提供者が行う活動のうち,稼働率の向上に有効なものはどれか。

この問題の出題ポイント

  • 稼働率の定義だけでなく、問題文中の条件がどの選択肢に当てはまるかを確認する。
  • マネジメント系分野では、用語の目的・主体・責任範囲の違いが選択肢で問われやすい。
  • 関連タグ: サービスマネジメント、稼働率、障害監視、可用性。

選択肢

  1. 応答時間の計測
  2. 障害発生の監視正解
  3. 組織で使用しているサーバ構成の管理
  4. プログラムの修正履歴の記録

正解

: 障害発生の監視

解説

稼働率はシステムが正常に稼働している時間の割合で,稼働率=MTBF÷(MTBF+MTTR) で計算される(MTBF=平均故障間隔,MTTR=平均修復時間). 稼働率を向上させるためには,(1)故障の発生件数を減らす(MTBFを延ばす)か,(2)故障が起きた際の復旧時間を短くする(MTTRを縮める)ことが有効である. 障害発生の監視は障害を早期に検知して迅速な復旧対応につなげる活動で,停止時間(MTTR)の短縮に直結するため稼働率向上に有効である. 応答時間の計測は性能管理,サーバ構成の管理は構成管理,プログラム修正履歴の記録は変更管理の各プロセスの活動で,いずれも稼働率向上に直接寄与する活動ではない.

なぜ他の選択肢が違うのか

  • 誤り. 応答時間の計測はITサービスマネジメントにおける性能管理(キャパシティ管理)の活動で,処理速度や応答性能の維持・改善を目的とする活動である. 稼働率(可用性)向上ではなく性能品質の維持に貢献する活動で,本問が問う稼働率向上の趣旨とは目的が異なる活動分野に位置付けられる.

  • イ(正解)

    正しい. 障害発生の監視は,障害を早期に検知して速やかに復旧対応につなげることで停止時間(MTTR)を短縮し,稼働率を向上させる活動として有効なため. 24時間体制の監視やアラート通知などにより検知から復旧までの時間を短縮することは可用性管理の中核的な活動として位置付けられる.

  • 誤り. 組織で使用しているサーバ構成の管理は構成管理(コンフィギュレーション管理)プロセスの活動で,正確な構成情報の維持と変更の追跡を目的とする活動である. 障害復旧時に役立つ場面はあるが,構成管理そのものが稼働率向上の直接的な活動とはいえない別領域の活動である.

  • 誤り. プログラムの修正履歴の記録は変更管理プロセスの活動で,変更に伴う問題発生を予防し変更の追跡性を確保することが主目的である. 履歴を記録すること自体が稼働率を直接向上させる活動ではなく,変更管理プロセスの正確な実行を支える支援活動として位置付けられる.

解き方の整理

稼働率の問題では、選択肢のキーワードだけで判断せず、問題文が示す条件と正解選択肢の説明が一致しているかを見ます。誤答選択肢は、似た用語を混ぜる、主体を入れ替える、目的や範囲を広げすぎる、という形で作られることが多いため、選択肢別解説まで確認しておくと復習効率が上がります。

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