ITパスポート 2009年 (平成21年 秋期) 問3「CSRに基づいた活動として,最も適切なものはどれか。…」の正解と解説です。ITパスポート試験の「ストラテジ系」分野の過去問で、これまでの受験者の正答率は約85%です。
正解
ア. 原材料の使用量を減らすとともに,消費電力を少なくした製品を提供する。
正答率 84.9%(2,019人中 1,714人が正解)
問題の解説
CSR (Corporate Social Responsibility,企業の社会的責任) は,企業が経済活動を行う上で社会や環境に与える影響に責任を持ち,持続可能な社会の発展に貢献する考え方である.具体的には環境保護,法令遵守 (コンプライアンス) ,雇用や人権への配慮,地域社会への貢献などが含まれる.利益追求のみでなくステークホルダ全体への配慮を重視する点が特徴で,SRI (社会的責任投資) などの評価軸にもなっている.
選択肢ごとの解説
- 正解.原材料の節約と省エネルギー製品の提供は環境負荷を低減する活動で,CSRの典型例.持続可能な社会への貢献という観点で,環境への配慮はCSR活動の中核をなす要素である.近年は脱炭素やSDGsの文脈でも語られる.
- 他社製品との差別化は競争戦略 (Porterの差別化戦略) であり,自社の競争優位確立が目的.社会的責任そのものではなく,収益向上を狙う経営施策に分類されるためCSRには該当しない.差別化戦略との混同に注意.覚
- セル生産方式の導入は生産方式の改善であり,多様な需要への柔軟対応や生産効率向上を狙う施策.CSRの社会・環境への責任という観点とは異なる経営活動で,生産性改善の領域に分類される.覚え方や類似用語の区別を整理して
- 他社買収による事業拡大はM&A (Mergers and Acquisitions) で,事業ポートフォリオの強化策である.社会的責任活動ではなく経営戦略上の事業拡大手段に該当し,CSRの本来の趣旨とは異なる活動.
ITパスポート 2009年 (平成21年 秋期) の過去問一覧に戻る・問3