ITパスポート 2013年 (平成25年 秋期) 問1「A社では新たなシステムの開発を予定している。そのシステムの著作権をA社に帰属させ…」の正解と解説です。ITパスポート試験の「ストラテジ系」分野の過去問で、これまでの受験者の正答率は約86%です。
正解
エ. ③
正答率 86.0%(1,283人中 1,103人が正解)
問題の解説
委託開発したソフトウェアの著作権は原則として実際に創作した受託会社に帰属し,A社に移転するには契約での明示的取決めが必要です。一方,A社の社員と派遣社員(派遣先A社の指揮命令下で職務として創作)による開発成果は職務著作としてA社に帰属します。著作権法第15条は,法人等の発意に基づき法人の業務に従事する者が職務上作成し,法人名義で公表する著作物は法人に帰属すると定めており,③単独でA社帰属条件を満たします。①の全部委託は契約なしでは受託者帰属,②の機密保持契約は著作権帰属と無関係のため,A社帰属の条件にはなりません。
選択肢ごとの解説
- ①の全部委託では受託者に著作権が帰属し,特段の契約がなければA社には移らないため誤り。②機密保持契約は秘密情報の取扱いを定める契約で,著作権の帰属とは別の論点となる。①②ともA社帰属の条件にはならない組合せで,職務著作の③を含まないため不適切。
- ①の全部委託では著作権がA社に帰属せず,③単独でA社帰属の要件を満たすため①は不要。委託成果は受託者帰属が原則で,A社に著作権を持たせるには別途著作権譲渡契約が必要となり,①は条件として誤り。
- ②機密保持契約は情報漏えい防止の契約で,著作権の帰属には全く影響しない。③だけでA社帰属の要件は満たされ,②は条件として不要。守秘義務と著作権帰属を混同してはいけない典型例。
- 正解。③社員と派遣社員(指揮命令下)の開発成果は職務著作としてA社に帰属する。これだけでA社著作権帰属の条件を満たすため正しい。著作権法第15条の職務著作要件(発意・職務上・法人名義公表)が問われる頻出問題のパターン。
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