問題本文
技術開発戦略立案の作業を①〜⑤の順で行う場合,aに当てはまるものはどれか。
選択肢
- ア.技術開発推進体制の整備
- イ.技術と環境の変化の予測
- ウ.新製品の売上,利益目標の設定
- エ.テストマーケティングの実施
解説
技術開発戦略は経営戦略と整合した形で立案する.作業の典型的順序は,①関連する社内外の技術抽出 → ②市場・顧客・競合などの技術と環境の変化予測 → ③その上で競争優位の構築に役立つ技術の見極め → ④自社技術力の評価と強化分野選定 → ⑤開発の優先順位決定とロードマップ作成,となる.まず保有技術を棚卸し,次に外部環境の変化を予測することで,どの技術が将来競争優位につながるかを判断できる.推進体制整備は意思決定後の実行段階,売上目標設定は新製品個別戦略,テストマーケティングは製品投入直前の検証作業であり,いずれもステップ②にはふさわしくない.よってイが正解.
選択肢ごとの解説
- ア.技術開発推進体制の整備は,開発方針・優先順位が決定された後の実行段階で組織と要員を整える作業で,典型的にはステップ⑤以降に位置する.戦略立案の初期段階(②)に置くのは早すぎ,順序として不適切.環境予測と競争優位技術見極めが先で,体制整備は最後のため誤り.
- イ.正解.技術と環境の変化の予測は,①で抽出した社内外技術を踏まえ,市場・顧客動向や競合の戦略・規制等の外部環境の変化を見通す作業.③の競争優位構築に役立つ技術を見極めるための前提情報を整える位置付けで,①の技術棚卸の後にすぐ実施すべき作業として,②に置かれるのが論理的順序として最も自然である.
- ウ.新製品の売上・利益目標の設定は個別の製品戦略レベルの作業で,技術開発戦略全体の流れの中の②(環境予測)としては作業範囲が狭く位置付けも異なる.通常は技術開発戦略立案後の事業計画策定段階や予算策定段階で行う作業のため,設問が問う②のステップ順序には合致せず誤り.
- エ.テストマーケティングの実施は新製品を本格的市場投入直前に小規模試験販売して顧客反応や購買意向を確かめる作業で,マーケティング戦略の検証段階で行うもの.技術開発戦略の上流(②環境予測)段階で実施するのは時期的にあまりにも早すぎ,作業内容の位置付けも完全に異なるため適切な順序として成立せず誤り.
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