問題本文
バリューエンジニアリングにおいて,価値を定義する二つの要素はどれか。
選択肢
- ア.粗利と売上原価
- イ.機能とコスト
- ウ.計画と実績
- エ.固定費と変動費
解説
バリューエンジニアリング(VE)は,製品やサービスの「価値」を機能とコストの関係で把握し,価値向上を目指す管理手法.公式は価値=機能÷コストで定義され,機能を維持しながらコストを下げる,コストを維持しながら機能を高める,コストを下げて機能を高めるなどの組合せで価値向上を図る.米国GE社のローレンス・マイルズが第二次大戦中に提唱した歴史を持つ.設問は価値を定義する二つの要素を問うており,機能とコストを挙げたイが正解.粗利と売上原価は会計の概念,計画と実績は予実管理,固定費と変動費は損益分岐分析の概念で,いずれも価値の定義要素ではない.
選択肢ごとの解説
- ア.粗利(売上総利益)と売上原価は損益計算書上の会計概念で,収益性指標の一部.バリューエンジニアリングが扱う価値=機能÷コストの定義要素とは異なる経営指標で,VE手法の中核概念とは関係がない.利益管理の文脈とVEの価値定義は別物のため本選択肢は誤り.
- イ.正解.バリューエンジニアリング(VE)では価値を「機能(Function)」と「コスト(Cost)」の関係で定義し,価値=機能÷コストとする.機能とコストの2要素を組み合わせて価値向上を図るのがVEの中核で,設問記述と一致する.機能維持でコスト低減,機能向上でコスト維持などの戦略を考察する手法.
- ウ.計画と実績は予実管理(計画値と実績値の差異分析)で使われる概念で,予算管理や進捗管理の文脈で扱う対概念.プロジェクトのコスト管理や進捗評価には有用だが,バリューエンジニアリングが価値を定義する要素である「機能とコスト」とはまったく異なる対概念のため,本選択肢は誤り.VEは予実管理の手法ではなく価値創造の手法である.
- エ.固定費と変動費は損益分岐点分析や原価管理で使われる費用分類概念で,売上に応じて変動する費用かどうかで区分される.バリューエンジニアリングが価値を定義する機能とコストの2要素とは異なる枠組みで,コスト管理の文脈であってVEの価値定義の要素ではないため誤り.
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