問題本文
システム監査人の職業倫理に照らしてふさわしくない行為はどれか。
選択肢
- ア.監査役による業務監査における指摘事項の確認
- イ.成功報酬契約による監査
- ウ.専門知識を持った他の監査人との共同監査
- エ.前年実施した別の監査人による監査報告内容の確認
解説
システム監査人の職業倫理(professional ethics)に関する問題. システム監査人には独立性・客観性・誠実性が強く求められ,監査の信頼性を担保するため利害関係を生じさせる契約形態は避けるべきとされる. 成功報酬契約は監査人の経済的利益が監査結果に直結し,結論を依頼者に有利になるよう歪める動機を生むため,職業倫理上ふさわしくない. 一方,監査役との連携,他の監査人との共同監査,前任監査人の報告内容確認などは適切な情報収集・連携活動で職業倫理に反しない. 独立性・客観性・公正性を損なわない行為かが判断のポイントとなる.
選択肢ごとの解説
- ア.誤り(適切). 監査役による業務監査の指摘事項を確認することは,監査領域の重複や見落としを避けて効果的に監査を行うための適切な情報収集. 監査役監査とシステム監査は対象範囲や視点が異なるが連携することで重複を避けて補完できるため,職業倫理上問題のない正常な活動.
- イ.正解(不適切). 成功報酬契約は監査人の報酬が監査結果や成果に連動するため,監査人が独立性・客観性を維持しにくくなり,結論を依頼者の意向に沿わせる動機が生まれる. 監査の信頼性を根本から損なう契約形態であり,職業倫理に照らしてふさわしくない行為に該当する.
- ウ.誤り(適切). 専門知識を持った他の監査人と共同で監査を実施することは,監査範囲の網羅性と専門性を高める正常な活動. 例えばセキュリティ専門の監査人と業務監査人が組んで監査を行えば双方の強みが活きる. 独立性を保ったまま連携する形であれば職業倫理上の問題はない.
- エ.誤り(適切). 前年度に別の監査人が実施した監査報告の内容を確認することは,過去の指摘事項のフォローアップや継続的監査の観点で必要な情報収集活動. 過去結果を参考にしつつ独立した判断で当年度監査を行えば職業倫理に反することはなく,むしろ責任ある手順となる.
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