ITパスポート 2016年 (平成28年 春期) 問87「公開鍵暗号方式を用いた機密データの受渡しに関する記述中のa,bに入れる字句の適切…」の正解と解説です。ITパスポート試験の「テクノロジ系」分野の過去問で、これまでの受験者の正答率は約48%です。
正解
イ. a=公開, b=秘密
正答率 48.3%(549人中 265人が正解)
問題の解説
公開鍵暗号方式では,受信者は自分の鍵ペア(公開鍵と秘密鍵)を用意し,公開鍵を相手に渡す. 送信者は相手の公開鍵で平文を暗号化し,受信者は自分だけが持つ秘密鍵で復号する. これにより通信路で盗聴されても秘密鍵を持つ受信者だけが復号できる. 本問では受信者Aがa鍵とb鍵を用意してa鍵をBに送り,Bがa鍵で暗号化し,Aがb鍵で復号する流れであるため,a=公開,b=秘密が適切となる. 秘密鍵は第三者に公開しない,公開鍵は誰に渡してもよいという基本原則を押さえる典型問題で,共通鍵暗号方式との違いも確認しておきたい.
選択肢ごとの解説
- 誤り. ア「a=公開,b=共通」とすると,公開鍵暗号方式に共通鍵が登場することになり,本問の鍵ペア構造(公開鍵と秘密鍵で構成)と一致しない. 公開鍵暗号方式では一対の公開鍵と秘密鍵を用意するため,共通鍵を組み合わせる本選択肢は方式の前提と矛盾する.
- 正しい. イ「a=公開,b=秘密」は,受信者Aが公開鍵と秘密鍵を用意し,公開鍵を送信者Bに渡してBが公開鍵で暗号化し,Aが秘密鍵で復号するという公開鍵暗号方式の標準的な手順に合致する組合せである. 鍵の役割と問題文の流れが正確に一致するため,本選択肢が正解として最も適切となる.
- 誤り. ウ「a=秘密,b=公開」とすると,Aは秘密鍵をBに送付することになり,秘密鍵を第三者に渡さないという公開鍵暗号方式の基本原則に違反する. 秘密鍵が露見すれば暗号通信の安全性が崩壊するため,本選択肢は公開鍵暗号方式の前提と矛盾し適切ではない.
- 誤り. エ「a=秘密,b=共通」も,Aが秘密鍵をBに送付すること,かつ公開鍵暗号方式の鍵ペア構造(公開鍵と秘密鍵)と異なる「共通鍵」が混在することの両方で誤りである. 公開鍵暗号方式の鍵管理原則と方式の前提に二重に反するため,本選択肢は適切ではない.
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