問題本文
あるシステム開発プロジェクトでは,システムを構成する一部のプログラムが複雑で,そのプログラムの作成には高度なスキルを保有する特定の要員を確保する必要があった。そこで,そのプログラムの開発の遅延に備えるために,リスク対策を検討することにした。リスク対策を,回避,軽減,受容,転嫁に分類するとき,軽減に該当するものはどれか。
選択肢
- ア.高度なスキルを保有する要員が確保できない可能性は低いと考え,特別な対策は採らない。
- イ.スキルはやや不足しているが,複雑なプログラムの開発が可能な代替要員を参画させ,大きな遅延にならないようにする。
- ウ.複雑なプログラムの開発を外部委託し,期日までに成果物を納品する契約を締結する。
- エ.複雑なプログラムの代わりに,簡易なプログラムを組み合わせるように変更し,高度なスキルを保有していない要員でも開発できるようにする。
正解
イ. スキルはやや不足しているが,複雑なプログラムの開発が可能な代替要員を参画させ,大きな遅延にならないようにする。
解説
リスク対策の4分類:回避(リスク原因の除去)・軽減(発生確率や影響の低減)・転嫁(第三者への移転)・受容(対策なしで影響を受け入れる)。代替要員を参画させることは遅延の影響を「小さくする」ため軽減に相当。特別な対策を採らないのは受容。複雑なプログラムをなくすのはリスク原因を除去するため回避。外部委託で成果物納品契約を締結するのは責任とリスクを委託先に移転するため転嫁である。
選択肢ごとの解説
- ア.誤り。高度なスキルを持つ要員が確保できない可能性が低いとして特別な対策を採らないのは「リスク受容」。発生確率が低いと判断してリスクを受け入れる対策であり、軽減ではない。
- イ.正しい。スキルはやや不足するが代替要員を参画させて大きな遅延にならないようにする対策はリスク軽減。遅延の発生確率を下げるか影響を小さくする対策が軽減であり、代替要員の参画はその典型例。
- ウ.誤り。複雑なプログラムの開発を外部委託し期日までの納品を契約するのはリスク転嫁。開発遅延リスクの責任と費用を委託先に移す対策であり、社内でリスクを軽減するのとは異なる分類。
- エ.誤り。複雑なプログラムの代わりに簡易なプログラムの組合せに変更することは、リスクの原因(複雑なプログラムの開発)そのものを取り除くリスク回避。リスク発生の可能性を根本から排除する対策である。
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