問題本文
ITを企業の経営戦略の実現に役立てて行くために,情報戦略の立案に当たって留意すべきこととして,最も適切なものはどれか。
選択肢
- ア.経営戦略の立案はトップマネジメントが担い,他方,情報戦略の立案は情報システム部門が担当するものであり,これらは独立して進めていくこと
- イ.情報化に当たっては,現行業務の業務機能や業務フローを調査した上で,現行業務のプロセスそのものを,ITを活用して自動化することを目指していくこと
- ウ.情報化に当たっては,情報システムのあるべき姿を明確にし,情報システムの目的や機能が経営戦略に適合しているかなどを検討すること
- エ.情報戦略の立案段階においてシステムの費用として初期コストを評価し,システム運用や保守に関する費用は,運用が開始する時点で改めて評価すること
正解
ウ. 情報化に当たっては,情報システムのあるべき姿を明確にし,情報システムの目的や機能が経営戦略に適合しているかなどを検討すること
解説
情報戦略は経営戦略の実現手段として位置づけられるべきもので,情報システムのあるべき姿が経営戦略と整合しているかを検討することが立案上の最重要留意点です。経営戦略と独立に立案したり,現行業務をそのまま自動化したり,初期コストだけで評価するのは不適切で,TCO(Total Cost of Ownership,総所有コスト)で運用・保守も含めた総費用を評価する必要があります。CIO(Chief Information Officer,最高情報責任者)は経営戦略と情報戦略の整合性を主導する役割を担います。
選択肢ごとの解説
- ア.経営戦略と情報戦略は連携して立案すべきもので,独立に進めると整合が取れず情報戦略の効果が出ない。経営戦略の実現手段としての情報戦略という位置づけを誤っているため誤り。両者の整合性確保が重要。
- イ.現行業務のプロセスをそのまま自動化するだけではIT活用効果が限定的で,BPR(Business Process Reengineering,業務改革)も視野に入れるべき。現状追認はIT投資の効果を最大化しないため誤り。
- ウ.正解。情報システムのあるべき姿を明確にし,経営戦略と適合しているかを検討することは情報戦略立案の正しい留意点。経営戦略実現の手段としての位置づけを明確化することが,情報戦略の本質的価値を生む。
- エ.システムの費用は初期コストだけでなく,運用・保守費用も含むTCO(総所有コスト)で評価すべき。初期コストだけの評価では運用段階の負担を見落とすため誤り。導入後の維持費用も判断材料に必要。
ITパスポート 2013年 (平成25年 秋期) の過去問一覧へ戻る・問20