問題本文
X社のシステム部門に所属しているA氏は,自社の会計システムの再構築プロジェクトの責任者を任された。システムの再構築を,企画プロセス,要件定義プロセス,開発プロセスの順で進めるとき,企画プロセスにおけるシステム化計画の立案作業でA氏が実施する作業として,適切なものはどれか。
選択肢
- ア.画面,帳票などのユーザインタフェース要件を確定する。
- イ.システムに対する制約条件や業務要件について,関係者の合意を得る。
- ウ.提案依頼書を作成し,ベンダ企業に提案書の提出を求める。
- エ.品質,コスト,納期の目標値と優先順位を設定する。
正解
エ. 品質,コスト,納期の目標値と優先順位を設定する。
解説
共通フレームでは,システムのライフサイクルを企画・要件定義・開発・運用・保守の各プロセスで定義する.企画プロセスでは,経営戦略を踏まえてシステム化構想を立て,対象業務範囲・概算費用・スケジュール・品質目標(QCD)とその優先順位を設定し,システム化計画を策定する.以降のプロセスでは,要件定義プロセスで利害関係者と機能要件・非機能要件を合意し,調達プロセスでRFPを作成してベンダ提案を募り,開発プロセスでユーザインタフェース要件を確定して設計・実装に進む.設問は企画プロセスのシステム化計画立案でA氏が行う作業を問うており,品質・コスト・納期の目標値と優先順位の設定が該当するためエが正解.
選択肢ごとの解説
- ア.画面・帳票などのユーザインタフェース要件を確定するのは,要件定義プロセスから外部設計の中で行う作業.企画プロセスのシステム化計画立案段階では事業目的や全体目標を扱う層であり,具体的UI仕様まで踏み込むのは時期尚早で工程順序として不適切となるため誤り.
- イ.システムに対する制約条件や業務要件について関係者の合意を得るのは,要件定義プロセスにおける中心的活動(機能要件・非機能要件の合意形成).企画プロセスの後に位置する工程で実施される作業で,企画プロセスのシステム化計画立案作業として説明するのは誤り.
- ウ.提案依頼書(RFP)を作成してベンダ企業に提案書提出を求めるのは,要件定義プロセスの後の調達プロセス(ベンダ選定段階)で行う作業.企画プロセスのシステム化計画立案段階よりかなり後に位置する工程であり,A氏が企画段階で行う作業として記述するのは時期的に誤りで順序に合致しない.
- エ.正解.品質(Q)・コスト(C)・納期(D)の目標値と優先順位を設定するのは,企画プロセスにおけるシステム化計画立案の中心作業.経営戦略と整合させた全体目標を定める作業で,以降の要件定義や開発の判断基準となるため,A氏が企画段階で実施する作業として最も適切.
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