問題本文
コンプライアンスの取組み強化活動の事例として,最も適切なものはどれか。
選択肢
- ア.従業員の社会貢献活動を支援するプログラムを拡充した。
- イ.遵守すべき法律やルールについて従業員に教育を行った。
- ウ.迅速な事業展開のために,他社の事業を買収した。
- エ.利益が得られにくい事業から撤退した。
正解
イ. 遵守すべき法律やルールについて従業員に教育を行った。
解説
コンプライアンス(Compliance,法令遵守)は企業が事業活動上,関連法令・規制・社内規程・倫理規範を守ることを意味する概念で,違反を未然に防ぐための社内体制整備(コンプライアンス委員会設置・内部通報制度・行動規範策定),教育・研修,監視・是正活動が中核活動となる. 従業員への法律・ルール教育は知識を浸透させ違反を未然に防ぐ典型的なコンプライアンス強化策である. 社会貢献活動はCSR(企業の社会的責任),他社買収による事業拡大はM&A(事業戦略),不採算事業からの撤退も事業戦略の取組みで,それぞれ別の経営活動分野に分類され,コンプライアンスの直接的な強化活動とは目的・性質が異なる.
選択肢ごとの解説
- ア.誤り. 従業員の社会貢献活動支援プログラム拡充はCSR(Corporate Social Responsibility,企業の社会的責任)の取組みで,法令遵守の枠を超えた地域社会・環境への貢献活動である. ボランティア・寄付制度・環境配慮活動などが含まれ,コンプライアンス強化の典型例とは異なる活動分野に分類される.
- イ.正しい. 遵守すべき法律やルールについて従業員に教育を行うことは,違反を未然に防ぎコンプライアンス意識を組織全体に浸透させる典型的な強化活動のため. コンプライアンス研修・倫理研修は法令遵守体制を支える基本的な柱であり,継続的に実施することで違反リスクを大幅に減らす活動となる.
- ウ.誤り. 迅速な事業展開のため他社事業を買収するのはM&A(Mergers and Acquisitions,合併・買収)による経営戦略の取組みである. 事業拡大・市場参入の手段であり,法令遵守体制の強化とは目的が大きく異なる活動分野に分類され,コンプライアンス強化活動には該当しない.
- エ.誤り. 利益が得られにくい不採算事業からの撤退は,事業ポートフォリオ整理など経営戦略の取組みである. 経営資源の選択と集中による効率化を目指す事業戦略の判断であり,法令遵守体制の整備・強化とは別領域の経営判断であって,コンプライアンス強化策には該当しない.
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