問題本文
自動車メーカA社では,近い将来の戦略を検討するため自社の強みと弱み,そして,外部環境の機会と脅威を整理した。この結果を基に,強みを活用して脅威を克服する対策案として,適切なものはどれか。
選択肢
- ア.熟練工の定年を延長,又は再雇用を実施する。
- イ.低金利で資金を調達し,石油を大量に備蓄する。
- ウ.電気自動車の研究開発を推し進め,商品化する。
- エ.ブランドイメージを生かして販売力を強化する。
正解
ウ. 電気自動車の研究開発を推し進め,商品化する。
解説
SWOT分析は,内部環境の強み(S)・弱み(W),外部環境の機会(O)・脅威(T)を整理し,それらを組み合わせて戦略案を導く手法であり,その組合せはSO・WO・ST・WTの4種類のクロスSWOTで体系化される. ST戦略は強みを生かして脅威を克服する対策案で,本問の指針はこれに該当する. A社の強みは「研究開発の蓄積」「強力なブランド」,脅威は「石油価格高騰」「環境保護意識の浸透」である. 電気自動車の研究開発・商品化は研究開発力(強み)で脱化石燃料・環境負荷低減という脅威に応える典型的なST戦略となる.
選択肢ごとの解説
- ア.誤り. 熟練工の定年延長や再雇用の実施は,内部環境の弱みである「熟練工の大量定年退職」に直接対処する施策であり,弱みを克服する観点ではWO戦略やWT戦略に相当する. 強みを活用して脅威を克服するST戦略とは異なるため,本問の指針に基づく対策案としては合致しない.
- イ.誤り. 低金利で資金調達して石油を大量備蓄するのは,外部の機会である「金融緩和」を活用し,脅威「石油価格高騰」に対処するためのOT戦略的な施策である. 内部の強みを生かして脅威を克服するST戦略ではないため,本問が求める対策案としては適切ではない.
- ウ.正しい. 電気自動車の研究開発と商品化は,A社の強みである「多方面にわたる研究開発の蓄積」を活用し,脅威である「石油価格高騰」「環境保護意識の浸透」を克服する施策である. 強みと脅威を組み合わせるST戦略の典型例であり,本問の指針に最も合致する対策案となる.
- エ.誤り. 強みである「強力なブランドイメージ」を生かして販売力を強化するのは,SO戦略やSO的な施策に相当し,機会の活用に重点が置かれた取組みである. 脅威を克服するというST戦略の意図とはずれているため,本問が求める強みで脅威に対抗する対策案としては適切ではない.
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