選択肢
- ア.キャッシュメモリのサイズは,主記憶のサイズよりも大きいか同じである。
- イ.キャッシュメモリは,主記憶の実効アクセス時間を短縮するために使われる。
- ウ.主記憶の大きいコンピュータには,キャッシュメモリを搭載しても効果はない。
- エ.ヒット率を上げるために,よく使うプログラムを利用者が指定して常駐させる。
正解
イ. キャッシュメモリは,主記憶の実効アクセス時間を短縮するために使われる。
解説
キャッシュメモリ(Cache Memory)はCPUと主記憶(メインメモリ)の処理速度の差(CPUの方が数十〜数百倍高速)を緩和するために設けられた高速小容量のメモリである。よく使うデータや命令をキャッシュメモリに保持することで、CPUが主記憶へアクセスする頻度を減らし実効アクセス時間を短縮する。「実効アクセス時間=ヒット率×キャッシュアクセス時間+(1-ヒット率)×主記憶アクセス時間」の式で表される。キャッシュの容量は主記憶より大幅に小さく(KB〜MBオーダー)、主記憶はGB〜TBオーダー。ヒット率はハードウェアが自動的に制御しており利用者が常駐指定する機能はない。
選択肢ごとの解説
- ア.誤り。キャッシュメモリのサイズは主記憶より大幅に小さい。現代のPCではL1キャッシュが数十KB、L2キャッシュが数百KB〜数MB、L3キャッシュが数十MBであるのに対し、主記憶(RAM)は8GB〜64GB以上が一般的。キャッシュは高速・高コストな材料を使うため大容量化が難しい。
- イ.正しい。キャッシュメモリはCPUと主記憶の速度差を埋め、主記憶の実効アクセス時間を短縮する目的で使われる。実効アクセス時間=ヒット率×キャッシュ時間+(1-ヒット率)×主記憶時間の式で、ヒット率が高いほど実効アクセス時間はキャッシュ速度に近づく。
- ウ.誤り。主記憶容量の大小にかかわらず、CPUと主記憶の速度差は常に存在するためキャッシュメモリの効果はある。主記憶を大量に積んでもCPUコアの処理速度に比べてアクセス速度が遅いためキャッシュによる高速化は有効。主記憶サイズとキャッシュ効果は無関係である。
- エ.誤り。キャッシュメモリへのデータ格納はCPUのキャッシュコントローラが参照局所性の原理(時間的・空間的局所性)に基づいて自動的に管理する。利用者がプログラムをキャッシュへ「常駐させる」操作は通常存在せず、これはOSの仮想メモリやメモリ常駐プログラムの概念と混同している。
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