問題本文
中堅家電メーカA社では,自社の製品群に対する資金投資の優先度を検討するために,将来性と競争力によって製品をグループ分けしたい。このとき用いる分析手法として,最も適切なものはどれか。
選択肢
- ア.自社製品の価格と客層に関するクラスタ分析
- イ.自社製品の購入顧客に関するRFM分析
- ウ.自社製品のシェアと市場成長率に関するPPM分析
- エ.自社製品の不具合の原因に関する主成分分析
正解
ウ. 自社製品のシェアと市場成長率に関するPPM分析
解説
PPM(Product Portfolio Management=製品ポートフォリオ管理)は、縦軸に市場成長率(将来性)、横軸に市場占有率(競争力)をとった4象限マトリクスで製品・事業を「花形(成長率高×シェア高)」「金のなる木(成長率低×シェア高)」「問題児(成長率高×シェア低)」「負け犬(成長率低×シェア低)」に分類し、各事業への資金配分戦略を立案するボストン・コンサルティング・グループ(BCG)が開発した手法。複数製品の投資優先度を客観的に判断できる。
選択肢ごとの解説
- ア.誤り。クラスタ分析は統計的な分類手法で、データを類似度・距離に基づいてグループ分けする手法。顧客・市場の細分化(セグメンテーション)には有用だが、将来性(市場成長率)と競争力(市場シェア)の2軸による投資優先度判断というPPMの特定目的には直結しない手法である。
- イ.誤り。RFM分析はRecency(最終購買日)・Frequency(購入頻度)・Monetary(購入金額)の3指標で顧客価値を評価する顧客分析手法。既存顧客の購買行動分析・優良顧客の特定に有効だが、製品・事業の将来性と競争力による分類・資金配分判断には適していない手法である。
- ウ.正解。PPM(製品ポートフォリオ管理)分析は市場成長率(将来性)と市場占有率(競争力)の2軸で製品・事業を4象限に分類し、どの製品に資金投資を集中すべきかを判断するために最も適した手法。経営資源の最適配分戦略を立案する際の基本ツールとして広く活用される。
- エ.誤り。主成分分析は多次元データの情報を少数の主成分に要約する統計的次元削減手法。データの構造把握・多変量解析に使われるが、製品の将来性と競争力によるグループ分けと資金投資優先度の判断という経営的意思決定には不適切な手法である。
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