問題本文
ソフトウェアの受入れ検収以降,一定期間内に発見された欠陥に対して,開発側が無償で修正を行ったり損害賠償責任を負ったりすることを何と呼ぶか。
選択肢
- ア.瑕疵担保責任
- イ.サービスレベル契約(SLA)
- ウ.システム監査
- エ.予防保守
解説
瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)とは,引き渡された目的物に隠れた瑕疵(欠陥)があった場合に,売主や請負人がその修補や損害賠償を負う責任のこと.ソフトウェア開発の請負契約では,受入れ検収後一定期間内に発見された欠陥について開発側が無償修正や損害賠償を負う取り決めが瑕疵担保責任に該当する(2020年民法改正後は「契約不適合責任」に名称変更).SLAはサービス品質に関する合意,システム監査は情報システムを独立した立場で検証する活動,予防保守は障害発生前に行う予防的なメンテナンスで,いずれも欠陥修正責任を表す用語ではない.以上からアが正解.
選択肢ごとの解説
- ア.正解.瑕疵担保責任は受入れ検収後の一定期間内に発見された目的物の隠れた瑕疵について,売主・請負人が無償修補や損害賠償を負う民法上の責任.ソフトウェア請負開発契約においては検収後の欠陥に対する開発側の責任根拠であり,2020年民法改正後は契約不適合責任と呼ばれる概念へ移行した.
- イ.サービスレベル契約(SLA)はITサービス提供者と利用者の間で,サービスの稼働率・応答時間・障害復旧時間など品質指標を定量的に合意する文書.運用フェーズでのサービス品質保証の枠組みであり,検収後の欠陥に対する無償修正責任を意味する用語ではないため誤り.
- ウ.システム監査は監査対象から独立した立場の監査人が,情報システムを安全・有効・効率的に機能させる視点で検証し依頼者に報告する活動.評価・検証の枠組みであり,検収後の欠陥に対する開発側の無償修正責任を意味する用語ではない.責任の根拠を示す法的・契約的概念ではなく統制評価の活動を指すため誤り.
- エ.予防保守は障害発生前に部品交換やソフトウェアの定期的な更新を行い障害を未然に防ぐ計画的メンテナンス活動で,運用フェーズの活動の一つ.予防的に行う改善活動であり,検収後の一定期間内に発見された欠陥に対する事後的な無償修正・損害賠償責任(瑕疵担保責任)とは概念が完全に異なるため誤り.
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