ITパスポート試験 ITパスポート 2016年 (平成28年 秋期)13: バランススコアカードを採用する目的として,最も適切なものはどれか。

ITパスポート 2016年 (平成28年 秋期)
Q 1313 / 100
を採用する目的として,最も適切なものはどれか。
この問の正解率:81.64%(1,133件)
この問題の本文・選択肢・正解・解説(展開)

問題本文

バランススコアカードを採用する目的として,最も適切なものはどれか。

選択肢

  • .財務的尺度だけでなく,非財務的尺度からも業績評価を行う。
  • .従業員や株主だけでなく,顧客,取引先,地域社会といった様々な関係者の視点を取り入れた経営計画を推進する。
  • .強み,弱み,機会,脅威の四つの視点から,企業の特性を事業環境に適合させた戦略を導き出す。
  • .バランスシートに基づいて企業業績を得点化し,他企業との客観的な業績比較を行う。

正解

. 財務的尺度だけでなく,非財務的尺度からも業績評価を行う。

解説

バランススコアカード(BSC,Balanced Scorecard)はキャプランとノートンが1990年代に提唱した業績評価・戦略実行管理手法で,従来の財務指標一辺倒の評価を補正するために,財務の視点に加え,顧客の視点・業務プロセスの視点・学習と成長の視点という非財務の3視点を含む計4視点からバランスよく業績を評価する仕組みである. 財務指標だけでは将来の成長要因(顧客満足,業務改善力,人材育成等)が見えにくいという問題意識から,KPIを多角的に設定し,経営戦略の達成度を多面的に測定・管理することを目的とする. ステークホルダ経営,SWOT分析,バランスシート分析とは目的・観点・性格が大きく異なる別概念である.

選択肢ごとの解説

  • .正しい. BSCは財務的尺度に加え,顧客・内部プロセス・学習と成長などの非財務的尺度からも業績評価を行い,戦略の達成度を多面的に測ることを目的とする手法であり,本問の説明に合致するため. 財務偏重を補正し,長期的な成長要因も含めバランスよく評価することがBSCの中核思想である.
  • .誤り. 従業員・株主・顧客・取引先・地域社会など様々な関係者の視点を取り入れた経営計画を推進する考え方はステークホルダ経営(ステークホルダ・マネジメント)の説明である. BSCの直接的な目的とは異なり,BSCは関係者視点ではなく財務・顧客・プロセス・学習成長の4視点フレームワークが軸となる.
  • .誤り. 強み(Strengths)・弱み(Weaknesses)・機会(Opportunities)・脅威(Threats)の4視点から企業特性を事業環境に適合させる戦略を導出するのはSWOT分析の説明で,これは経営環境分析の手法である. BSCは業績評価・戦略実行管理の手法であり,目的・観点・タイミングが異なる別の手法に位置付けられる.
  • .誤り. バランスシート(貸借対照表)に基づき企業業績を得点化し他企業との客観的業績比較を行う,という記述はBSCの定義とは無関係である. BSCはバランスシート分析を行う手法ではなく,多視点での業績評価により戦略の実行管理を行う仕組みであり,本選択肢は単に名称の類似性を利用した誤った説明である.

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