問題本文
受注生産方式と見込生産方式を比較した場合の受注生産方式の特徴として,適切なものはどれか。
選択肢
- ア.受注時点で製品の出荷はできないが,製品が過剰在庫となるリスクはない。
- イ.受注予測の精度を上げて,製品の在庫量を適正に維持することが求められる。
- ウ.製品の在庫不足によって,受注機会を損失するリスクを伴う。
- エ.製品の受注予測に基づいて立案した生産計画に従って,製品を生産する。
正解
ア. 受注時点で製品の出荷はできないが,製品が過剰在庫となるリスクはない。
解説
生産方式は需要への対応の仕方で大きく受注生産方式と見込生産方式に分けられる. 受注生産方式は顧客から注文を受けた後に生産を開始する方式で,需要を確定させてから作るため過剰在庫が発生しないという利点がある一方,注文から出荷まで時間を要し即時出荷はできない. これに対して見込生産方式は需要予測に基づいて事前に生産して在庫を保有する方式で,即時出荷が可能だが予測精度が低いと過剰在庫や欠品(機会損失)のリスクを抱える. 両者は在庫保有量・納期・需要対応の柔軟性のトレードオフ関係にあり,製品特性や顧客ニーズに応じて使い分けたりハイブリッド型を採用したりする.
選択肢ごとの解説
- ア.正しい. 受注生産方式は注文を受けてから生産するため即時の製品出荷はできないが,需要が確定してから作るので過剰在庫リスクが発生しない方式であり,本問の受注生産方式の特徴に合致するため. 在庫リスクを抑えたい高付加価値品や個別仕様品の生産に適した方式として位置付けられる.
- イ.誤り. 受注予測の精度を上げて製品の在庫量を適正に維持することが求められるのは見込生産方式の特徴である. 受注生産は実際の注文を起点に生産するため,そもそも在庫量を予測で維持する必要がない方式であり,本選択肢は見込生産の特徴を受注生産と取り違えている説明となる.
- ウ.誤り. 製品の在庫不足によって受注機会を損失するリスクは見込生産方式で予測精度が低い場合に現れる欠点である. 受注生産はそもそも在庫から販売せず注文後に作るため,在庫不足による機会損失という概念が当てはまらない方式であり,この特徴は見込生産側の課題に分類される.
- エ.誤り. 製品の受注予測に基づいて立案した生産計画に従って製品を生産するのは見込生産方式の説明そのものである. 受注生産は計画ではなく顧客からの実際の注文情報を起点に生産を開始する方式で,予測に基づく計画生産とは対照的な仕組みであり,この選択肢は両方式を逆に説明している.
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